関西国際空港の挑戦[2]--“ガラ空き”状態を逆手に、格安航空会社の誘致に全力

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 7月14日。シンガポール「ジェットスター・アジア航空」本社の地下にあるミーティングルーム。プロモーションのために訪れた関空の島田知明常務と大阪府の中村室長は、この部屋で同社のチョン・フィット・リャンCEOと対面した。

同社は7月初旬に、台北経由でシンガポールと関空を結ぶ線を就航したばかり。さらに関係強化が可能と見た関空側は、増便や直行便の運行を要望した。これに対し、チョンCEOは「大学生など短期留学生の受け入れ態勢を整えてほしい」と、学生が割安で宿泊できる場所の確保などを要請したようだ。関空への増便をテコに、若年層顧客を開拓する狙いとみられる。直行便についても、「検討課題の一つだと思っている」と、チョンCEOは明確な口調で答えたという。

会談は1時間にも及んだ。関空側はジェットスター・アジアの要請について、対応が可能かどうか、具体的検討に入る姿勢だ。

関空は韓国のLCC「ジンエア航空」に対しても、定期便の就航を呼びかけている。現在は不定期にチャーター便が飛んでいるが(8月は8便の予定)、「ジンエアは定期便にしてほしいと思う。毎週定期的に就航していないと、お客様に不便だから」と、関空の福島社長は定期便の早期就航を示唆する。

LCC専用ターミナルの建設も視野に入れている。ローコストの専用ターミナルを整備できれば、現状よりも安い施設使用料を提示することで、LCCの就航便数を増やすことが可能になる。

関空の島田知明常務は7月にシンガポールのチャンギ空港をおよそ3時間かけて視察。2階建て25ゲートのLCC専用ターミナルを、搭乗手続き口から出国審査口までつぶさに見て歩いた。約30億円で建設されたと言われるチャンギ空港のLCC専用ターミナルは、エレベーターもムービングウォークもない。そのシンプルだがムダのない造りに、視察を終えた島田常務は「目からうろこが落ちた」と、周囲に漏らしたという。

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