JR東社長「運賃値上げ、ローカル線、すべて話そう」 鉄道から小売まで語り尽くす長編インタビュー

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――国がバリアフリー対策費用を運賃に加算する制度を作りました。

バリアフリーについては中期的な計画を作って、それに沿って進めていく。国のバリアフリー上乗せ運賃についてはぜひ活用させていただきたい。

――新幹線オフィスや新幹線を使った荷物輸送はコロナ禍で落ち込んだ旅客収入を補えますか。

座席で電話も使える「新幹線オフィス」(写真は実証実験中の様子)(撮影:尾形文繁)

新幹線オフィスや新幹線の荷物輸送はわれわれの持つインフラをより有効に使ってもらうための取り組み。当社の新幹線ではビジネス客と観光客の比率はだいたい5対5だ。東海道新幹線と違って観光客の比率が高く、ピークの山と谷の差が大きい。

新幹線オフィスは空いている席をビジネススペースとして、追加料金なしで活用してもらう施策だ。需要の少ない時期のインフラをどうやって活用するかという発想でやっているので、収入が飛躍的に増えるということにはならない。指定席にして料金を取ることも考えられるが、現在のやり方ですでに進めているので、もう少し様子を見たい。

新幹線荷物輸送をビジネスに

一方で、新幹線の荷物輸送はビジネスとして収益を求めていきたい。今は始めたばかりで売り上げの金額は少ないが、できるだけ早く3桁億円レベルまで持っていきたい。

新幹線で荷物を運ぶことによる運賃収入の獲得だけでなく、駅や駅から先の商流も含めて考えていく。今までは駅ナカで商品を販売してきたが、市中にも需要があることがわかってきた。それを考えると東京駅で荷物を下ろすよりも、大宮で下ろすほうがその先の展開がしやすい。

地方から東京だけでなく、東京から地方へ運ぶ荷物も増やしたい。現在、東京から地方へ洋菓子やケーキを輸送しており、評判がいい。医療品や電子部品の輸送に関するご要望もある。上りも下りも活用できるような広がりを作っていく。荷物の量が増えたら1両まるごと荷物専用車両にするなど、それに対応できる形を作る。

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