スタバとタリーズ「超人気福袋」に見た流儀の違い 日本の風物詩に注力「店に来てほしい」思いは共通

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バッグやコーヒー用品を入れる理由

スターバックスとタリーズでは福袋の中身は違うが、共通するグッズもある。例えばバッグやコーヒー用品がそうだ。

「きっかけはお客さまのSNSでした。福袋の中身にステンレスボトルを求める声が多かったのです」(スターバックスの後藤さん)

福袋の入れ物については「ふだん使いできる耐久性のあるバッグが欲しい」という要望に応えた。国内のスタバ店舗数は1685店(2021年9月末現在)。近年も年間100店ペースで増え続け、「ブランドとして日常に溶け込んでいく存在」(同)になった流れもあった。

タリーズはオリジナルバッグの色違いも用意するが、女性向けのデザインにせず汎用性を高めている。「福袋は男性も買うことが多い」からだという。

コロナ禍での緊急事態宣言中、特に昨年春は2社とも多くの店舗を休業した。この2年のグッズには、せめて近場の外出を楽しんでほしい思いを込めている。スタバの前回の福袋テーマには「四季を感じられる」も掲げてあった。

「スターバックス福袋2020」の中身(写真:スターバックス コーヒー ジャパン)

「希少価値」と「もれなく届けたい」

タリーズのハッピーバッグは年々販売数が拡大している。くわしい数字は非公表だが「5年前よりも約2倍となりました。前年の販売数量をベースに今年の販売数を決めています」と阿部さんは話す。限定販売にしないのは会社としての方針もある。

「欲しい方には、もれなく届けたいのです。数量は制限していますが、3種類すべてをご購入されたい方にもお届けできるようにしています」(同)

在庫があれば、年明けでも店舗で買うことができる。国内の「タリーズコーヒー」は767店(2021年3月1日現在)。各店に並ぶ福袋は、新年の店内演出にも一役買っている。

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