YouTubeで抜群に伸びてる5クリエーターの正体 売れっ子作家が見初めた注目株、強さの理由

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総括すると、何をきっかけに動画に出会ったとしても引き込み力が高く、安定感があることがそのまま将来性につながっています。「発見」のチャンネルが何らかのきっかけに開拓されれば、コアファン化は困難ではないでしょう。

高品質な企画を「持続可能」なクリエーター活動が求められている

改めてまとめると、今回あげたチャンネルの将来性を語るうえで以下の要因があがりました。

・「発見」されるチャンネルを開拓できるか
・「既存投稿動画の一貫性」が高く、ノイズ化しないか(厳選に耐えられるか)
・  将来に期待されるか
・「企画の継続性」に問題がないか
・「企画のファン」から「コアファン」に昇華できるか

とくに「発見」においては、アーリーアダプターと呼ばれる「発見」を楽しむ視聴者層にまず見つかることが重要です。とくにトップYouTuberは「アーリーアダプター」でもあることが多く、彼らに見つかり親和性を感じてもらうことでコラボ企画の投稿や言及を通して発見の可能性は高まります。地下アイドルやインディーズミュージシャンが、フェスや有名バンドとの対バンを通して共通のファンを獲得していくような構図で切磋琢磨していくのです。

とはいえ、発見だけでは成り立たず、とくに最初の10万人を獲得するには企画がよくなければまず伸びません。しかも、一貫性をもって「視聴者と期待値がずれない」ためには一発で終わらず継続的に実施できる良質な企画である必要があります。

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今回あげたのは個人クリエーターですが、企業のチャンネル運営においても全く同じです。その企業が高い頻度を保って無理なく継続できる企画・運用体制を確立し、アーリーアダプターに支えられながら視聴者にコンテンツを受け入れてもらったうえでライトなファンをコアファンにしていく。これを長期的に、燃え尽きることなく健全に運営し続けることがなによりも重要です。

「SDGs」という言葉が広く一般化する中で企業活動にサステイナビリティーが求められる世の中になっていますが、YouTubeにおけるクリエーター活動もまた「面白く」かつ「活動が持続可能である」ことが求められつつあるのです。

こす.くま YouTube作家

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Kosu.Kuma

「すのはら」(写真上)、「たけちまるぽこ」(写真下)によるYouTube作家チーム。個人、企業を問わず、YouTubeチャンネル運営におけるブランディング・企画制作・マーケティング支援を行っている。制作協力に『ウ”ィ”エ” ヒカキンVer.(HikakinTV)』、『この動画は再生回数0回を目指します。(東海オンエア)』、『泥酔したら即帰宅「地獄の48時間」ネクステ初旅行(ヒカル)』などがある。

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