「ムーディ勝山の元相方」香川県で成功していた訳 都会だけが「夢を叶える場所」じゃない

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白い法被、赤いふんどしの男が「香川住みます芸人」の梶剛。プロデュースする「かじ祭り」には、ムーディ勝山やなかやまきんに君など多くの有名芸人も参加した(写真提供:梶剛)
東京や大阪で成功するだけが人生ではない。それは芸人の世界でも同じだ。都会で売れるという目標を捨て、あえて地方での活躍を目指した「よしもと住みます芸人」たちに密着する本連載。
第5回では、ピン芸人・ムーディ勝山の元相方で、現在は香川県住みます芸人として活躍する梶剛(かじ・つよし)に密着。移住から10年足らずで来場者1万人を超える祭りをプロデュースできた理由とは? 執筆者はルポライターの西岡研介氏。過去記事はこちら

香川県高松市の中心部にある常磐町。その「高松常磐町商店街」の一角に2020年9月、小さな劇場がオープンした。香川県住みます芸人の梶剛(40)が、地元企業や商店街などの協力を得て作った情報発信スペース「かじ笑店」だ。

地元民から愛される「かじ笑店」(写真:かじ笑店公式インスタグラムより)

1階は、地元の住民が直接、お笑いに触れられるライブ会場として、2階は、ワークショップや作品展示ができるイベントスペースとして活用するという。入場は無料で、同じ四国や岡山県の住みます芸人や、大阪の若手芸人らを招いたお笑いライブを毎週金曜日に開催。オープニングには、梶と同期の「NON STYLE」の石田明も駆け付け、地元のお笑いファンら多くの人で賑わった。

かつての相方・ムーディ勝山との出会い

梶が住みます芸人になってから、来年で10年目に入る。

香川県三豊市出身の梶は、地元高校を卒業後の1999年、大学進学と同時に大阪NSC入り。というよりむしろ、「NSCに入るために大阪の大学に進んだ」という。梶が語る。

「だからといって、最初から『芸人になりたい』と思ってたわけではなくて。高校を卒業する前に何か(進路を)決めなあかんってなって。(将来)何がやりたいんかなと考えてたら、小学校の卒業文集に『テレビに出たい』って書いてたの思い出して。

そしたら、ちょうどその時に中学時代の同級生に『NSCに行きたい』っていう子がいて、『ほな、一緒にコンビ組んでNSC行ってみる?』みたいな、フワッとした感じで入ったんです。ただ、『NSCに入るために大阪に行く』って行っても親は許してくれへんやろうから、大学に行くという名目で大阪に出ました」

しかし大学卒業後、コンビを組んでいた中学時代の同級生が、家の事情で帰郷することになり解散する。

「そんな時に(NON STYLEの)石田が紹介してくれたのが、ムーディ(勝山)やったんです。ムーディも当時、入っていたトリオが解散したばかりで、組む相手を探していた」

石田の紹介で知り合った2人は2005年、コンビ「勝山梶」を結成。しかし、結成からわずか半年後に、ムーディ勝山が「右から来たものを左へ受け流すの歌」などのムード歌謡ネタでブレイク。そのムーディに引っ張られる形で2008年に上京したという。

「上京したといっても、仕事があるのはムーディだけで、コンビの仕事なんかほとんどなかった。そのうちムーディのピンの仕事も減り始めてきて。かといって、コンビの仕事が増えるわけでもなく……。もう、こんな状況やったら2人でやってる意味ないなって2010年に(コンビを)解散したんです」

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