HOYA、創業家経営者に問われる“負の影響力”の自覚《新しい経営の形》
創業は1941年。鈴木CEOの祖父兄弟に当たる山中正一・茂の両氏が、東京・保谷町(現在の西東京市)に東洋光学硝子製造所を設立、軍需系の光学ガラス製造に着手した。戦後は高級食器などクリスタルガラスへ鞍替えし、成長を遂げた。
鈴木CEOの父、鈴木哲夫氏の時代に会社は大きく動いた。創業者の長女と結婚した哲夫氏は、今やグループ最大規模である眼鏡事業参入を指揮、HOYAの礎を築いた(下図)。手狭になった本社から、創業家が所有する下落合の土地に新社屋を建て、移転したのもこの時期。以後44年間、家賃はゼロだ。
HOYAの強みはガラスを磨き加工する光学技術。半導体や液晶向けの部材で6割近くのシェアを握り、眼鏡やコンタクトレンズ、手術後の眼内レンズへと事業展開する。3年前には内視鏡とデジタルカメラのペンタックスを傘下に入れた。
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