統合から1年、コカ・コーラEJが目指す先

国内ボトラー最大手のトップに聞く

私たちは株主に対し毎四半期(3カ月ごと)、次の期に何をするのかと、終了した期で掲げていた目標の進捗状況を報告している。しっかりと変革を遂げていることを示し、信頼を得ていくことが大事だと思っている。

――母国ルーマニアでもボトラーの統合を経験している。日本でも、前身の三国コカ・コーラ社長として、今回の統合を主導する立場だった。統合にあたってどのようなことを注意したのか。

どんな統合も、つまりは「変化」が起きるということ。世界に共通していることだが、誰も変化は好まない。これまでとは違い、事態の予測がしにくくなるので、チャンスではなく脅威ととらえられがちだ。だから日本でそういう反応が起きても驚きではなかった。

眠れないくらい考えていること

社員を”巻き込んで”つくったというミッション、ビジョン

ただ今回のEJの場合、統合した時点で4つのボトラー社や物流子会社なども含めて合計26の事業会社があった。それはつまり26人の社長がおり、仕事のやり方も26通りあるということ。同じコカ・コーラグループ内の企業であるにもかかわらず、あまり共通点がなかった。人事の慣習や使っている用語1つにしても違った。これを統一して、簡素化するのはとても大変なことだ。

 1つ成功だったと思うのは、統合当初から会社の将来を担う40歳代の中間管理職300人を中心に、社員を巻き込んでやってきたこと。彼らに「将来どういう企業であってほしいか」を尋ね、ビジョンをともに作ってきた。「自分が関与している」という気持ちを社員が持つことは大事な要素だと思う。実際にそれがいまの成長を支え、スピードを保ちながら統合を進められている要因でもあると思う。来日する前、いろんな方に「日本は物事を進めるのが遅い」と忠告を受けた。スピードを保つという点は、普段、私が夜眠れないぐらい考えて重要視していることだ。

ただ、英語が話せる従業員が少ないという課題もある。コカ・コーラグループは世界200カ国にまたがる巨大なシステムであり、最高、最善のことを学べる環境だといえる。しかし、英語を話せなければ世界とつながるのは難しい。

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