「人相が悪い」オミクロン株はどれだけ脅威なのか 日本にも上陸の変異株を「正しく恐れる」には

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もうひとつ気になるのが、コロナワクチンや抗体カクテル療法などの治療薬が、オミクロン株に効くかという点だろう。

ワクチンについては、数日前に南アフリカのハウテン州の医療機関が、オミクロン株の感染者を調べた結果を公表している。それによると、感染者の65%はワクチン未接種者で、残りは1回接種者だった。2回の接種歴がある人では感染がなかった。

その一方で、国立感染症研究センターの情報によると、カナダや香港で報告された感染者は、2回の接種歴があった。日本の2例目の感染者も、ファイザー製のワクチンを9月と10月に接種していた。

それでもかなり高い有効性

そもそも、ワクチンは従来株を基に作られている。デルタ株では若干、効果が落ちる可能性が危惧されていたが、それでもかなり高い有効性を示した。

「これまでの報告をみても、mRNAワクチンは変異株に対しても高い感染予防効果、発症予防効果、重症化予防効果を見せています。これはワクチンによって体内で作られる中和抗体だけでなく、NK細胞やT細胞なども十分に活性化されていたからだと思われます」

宮坂さんは、さらにこうも言う。

「オミクロン株のスパイクタンパク質には多くの変異が見つかっていますが、スパイクタンパク質自体は約1200個のアミノ酸が並んでできていたもので、そのうちの100カ所ぐらいに免疫の目印があります。したがって、20~30個にアミノ酸の変異があっても、残りの目印が残っていれば免疫は十分に認識してくれますので、従来のワクチンでもしっかり効くと考えられます」

これはオミクロン株だけでなく、今後出てくるかもしれない未知の変異株に対しても、同じことがいえるそうだ。

「ですので、ブースター接種は必要でしょうが、オミクロン株に関しては、従来のワクチンでも重症化を止めるには十分な効果があるのではないかと思われます」

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