NFTビジネスはいったいどこに向かっていくのか NFT事業に参戦した経営者が考える新しい時代

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それはデジタル空間、バーチャル空間ならではの現象といえるでしょう。大人が気づかない間に子どもがその世界の中で仕組みをきちんと整えていきつつ、ひとつの経済圏をつくっていく。これからそんな「変革」が起こってくると思います。

僕がCEOを務めるVRゲーム開発会社「Thirdverse(サードバース)」が目指しているのも、要は「レディ・プレイヤー1」のようなみんなが経済活動を含めて楽しめるバーチャル世界をつくることです。

Thirdverseが開発・運営を行う「ソード・オブ・ガルガンチュア」

資本主義をアップデートする

最後に、僕がNFTを含めブロックチェーンに注目して行っているビジネスについて、簡単に紹介しておきます。

前述のThirdverseとフィナンシェのほか、2018年2月に「gumi Cryptos Capital(グミ・クリプトス・キャピタル)」というファンドを設立して、欧米のスタートアップを中心に投資をしています。ブロックチェーンゲームの開発会社「double jump.tokyo(ダブルジャンプ・トーキョー)」の取締役も務めています。

先に「若者の生き方をアップデートしたい」といいました。それがThirdverseやdouble jump.tokyoでの活動なのですが、僕は「資本主義をアップデートしたい」とも考えています。それがフィナンシェでの活動で、「クラウドファンディング2.0」というビジョンを掲げ、「クリエイターズ・エコノミーの実現」を目指しています。

資本主義のアップデートとは、もう少し具体的にいうと「株式会社の再発明」です。ここまで僕が述べてきたことをあえて簡単にまとめると「ブロックチェーンは世の中を変えていく」非常に大きなイノベーションといえるわけです。

では、これまでで最大のイノベーションは何だったか。よくいわれるのは18世紀にワットが開発した蒸気機関でしょうか。それが産業革命をもたらし、その後、鉄道や自動車などいろんな発明品が続々と生まれ、世の中を変えました。でも、僕がいちばん大きなイノベーションだと思うのは「株式会社」なのです。

株式会社は蒸気機関以前の1602年、オランダの東インド会社で発明されました。それまでは何か事業をやろうと思ったら自分でお金を稼いで貯めるか、借金するしかなかった。だから事実上、お金持ちの家でなければ事業ができなかったわけです。

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