爪に愛!推し文字ネイルに見るオタ活市場の凄み 好きをテーマに事業化「フェリシモの部活」とは

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「オタクって、とにかく欲しいときに買っておきたい、次の楽しみに備えて買っておかなきゃ、みたいな気持ちがあるんですよね。だから発売する時期はあまり問題ではないと思いました」と山川さん。

彼女自身もオタ活をしているからこそ、オタクたちの購買行動に思いを巡らすことができた。そして予定通り発売すると、「びっくりするほど売れた」(山川さん)という。山川さんの予想どおり、いや、予想以上の結果になった。

今後は推しワードの細分化も

「ときめく推し文字ネイルシール」に話を戻そう。今回の推しワードは、皆川さんと山川さんが選び抜いたオタクの”共通言語”だ。しかし本来は、応援しているジャンルによって異なる推しワードが存在するという。皆川さんは、そうした細かいニーズにも目を向ける。

「アニメ好き、ゲーム好き、観劇好き、というように現場の細分化ができたら、もっと”自分事”になる人が多いかなと。そういうところにも挑戦していきたいなと思っています」(皆川さん)

「いまは推しがいることが当たり前の時代になったので、できることはたくさんあるのかなって気がします」と皆川さん(筆者撮影)

新商品を企画するうえでは、ツイッターの存在も欠かせない。「OSYAIRO(おしゃいろ)」のツイッターアカウントを立ち上げてから約1年半、手探りで情報発信をしてきた。最近は、フォロワーとの独特な”空気感”が醸成されてきたという。

今後はその空気感を大事にしつつ、「距離をさらに近くしたいと思っていて。皆が何を望んでいるのか、たくさん聞いてみたいです」と山川さん。

皆川さんも「オタク心がわかる人は意外と少なくて。それをツイッターで聞けるのは、すごい画期的かなと思います」と話す。

「OSYAIRO(おしゃいろ)」ブランド全体では、家具や日用品といった”家で使うもの”に焦点を当てたり、フェリシモのブランドとコラボしたりする構想もある。

「推しがいる人たちって、日常生活から非日常を求めていて。衣食住すべてにおいてオタ活アイテムが必要になると思うので」というのが山川さんの考えだ。

皆川さんも「オタ活をしてる方々に少しでも貢献したいという気持ちがあるので、今後もかわいくておしゃれなアイテムを作りたいですね」と笑顔を見せた。

新妻 翔 フリーライター

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にいつま しょう / Sho Niitsuma

1990年生まれ。埼玉県出身・赤羽在住。立教大学社会学部現代文化学科卒業。2013年、金属業界専門の新聞社に入社し、広告営業を5年経験。2018年、インターネット広告代理店に転職し、約2年間フリーペーパーの広告営業に従事。2020年7月からフリーランスのライターとして活動。Twitter:@niitsu57

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