新型「ポロ」で女性客の拡大を狙う 男性向けじゃないフォルクスワーゲン

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2013年の軽自動車を除く乗用車の販売台数は281万9671台で、うち輸入乗用車は、27万8846台でシェア9.7%。一方、小型乗用車だけでみれば、輸入車は4万2823台でシェア3.0%に過ぎない。

消費増税の影響を跳ね返せるか

ポロはVW車の中でもともと女性比率が高く、ユーザーの約半数を占める。ただ、ポロと同じセグメント(サイズ)の中に輸入車はほとんどなく、国産車ではトヨタ自動車の「ヴィッツ」、「アクア」、日産自動車の「マーチ」、「ノート」、「キューブ」、ホンダの「フィット」などベストセラーががひしめく。「キューブ」は約7割弱、「マーチ」、「ヴィッツ」、「パッソ」の約6割は女性がユーザーだ。

「これほど思い切って女性に向けたマーケティング活動をするドイツ車は、ここ10年で初めてではないか」(庄司社長)。新車発表会の場所には、東京・表参道の自然派コスメブランドショップ「THREE」の旗艦店を選んだ。活動に用いるA5サイズの専用リーフレット「ドライブ・ダイアリー」は、女性ファッション誌の編集部の協力を得て作製し、赤を基調にしている。いずれも、新型ポロが想定する購入者像である「オン、オフいつでも活動的な女性」というイメージを意識したものだ。女性に訴求することで、激戦区での新規顧客層の獲得、定着を狙う。

「今年の下期は、コンパクトカーで攻めていきたい。」(庄司社長)。基幹車種「ゴルフ」は昨年11月に輸入車として初めて「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞、今年3月には輸入車として初めて月間販売台数が1万台を超えた。ただ、ここでは消費増税前の駆け込み需要が効いており、4月以降はその反動減に苦しんでいる。新型「ポロ」で、巻き返しを図れるか。
 

常盤 有未 東洋経済 記者

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ときわ ゆうみ / Yuumi Tokiwa

これまでに自動車タイヤ・部品、トラック、輸入車、楽器、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。

現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネス、フットサルにいそしむ。

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