新型「ポロ」で女性客の拡大を狙う 男性向けじゃないフォルクスワーゲン
「ドイツ車は男性のイメージが強いが、それを払拭したい」。庄司茂・フォルクスワーゲングループジャパン(VWJ)代表取締役社長は、新型「ポロ」の発表会(8月25日)でこう語った。「気軽に乗ってもらいたい。女性の入門ドイツ車といえる車」だという。
「ポロ」は、フォルクスワーゲン(VW)の基幹車種の1つで、日本では1988年に発売。輸入車といえば、女性が敬遠しがちな大型車のイメージが強いが、「ポロ」は輸入車としては数少ない小型乗用車だ。最小回転半径は5メートルを切っており、女性でも扱いやすい。累計販売台数は22万台で、VW車では同60万台の「ゴルフ」(ハッチバックタイプ)に次ぐ。
安全性能と燃費が向上
5年ぶりのモデルチェンジとなる新型「ポロ」は、年1万5000台以上を最低販売目標として掲げる。今回は標準仕様「TSIコンフォートライン」(223万9000円~)と上級仕様「TSIコンフォートライン アップグレードパッケージ」(249万5000円)を発表した。
サイズ、デザインは旧モデルをほぼ踏襲しているが、安全性能と燃費が向上している。
昨年発売の新型ゴルフと同等の先進安全技術が装備されている。国産の同クラスのコンパクトカーではオプション対応となる緊急ブレーキが、標準仕様でつく。安全性能をより高めた「アップグレードパッケージ(UGP)」には、先行車自動追従機能「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」が装備されているほか、「リアビューカメラ」(後方確認カメラ)も搭載されており、駐車の際、目標位置とのずれをラインでガイドしてくれる。標準仕様にもオプションでACCをつけることができ、この機能を搭載できる国内販売車としては最低価格帯である。
燃費も向上した。排気量1.2リットルのターボエンジンを搭載し、カタログ燃費性能は旧モデルから5%アップの1リットル当たり22.2キロメートルとなった。「走行状況次第では国産のハイブリット車と遜色ないパフォーマンスを発揮する」と、VWJの正本嘉宏マーケティング本部長は走行燃費にも自信を示す。
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