迫り来る仕事のプレッシャーと圧倒的に足りない時間。そうした状況で私は、ひたすら過去問を解いて薄い教科書を繰り返すということだけを行いました。また、過去問のサイクルから見て、今回、出題されないであろう分野にはほとんど時間をかけず、退職給付やデリバティブ会計など、当時のアツい分野の勉強にヤマを張り、時間を使いました。
移動時間、お風呂、ランチといったすき間時間を活用してインプット、夜はファミレスで電卓と本を広げてアウトプット。ひよこは目の下にクマを作りながら数カ月勉強を続け、本番の試験に臨みました。
で、どうだったか?
簿記1級は100点満点中70点以上で合格ですが、結果は71点。まさにすべりこみセーフ。時間がない中での薄氷の勝利といえます。
出来すぎた話だと思うかもしれませんが、私は合格点ぎりぎりを狙って勉強していましたので、ある意味、想定どおりの結果です。そして、私だけに限らず、社会人の方の状況は似たりよったり。仕事、接待、家族に使う時間を除けば、勉強に使える時間などごくわずかです。
コツをつかめば、あなたにもヤマが張れる!
「ヤマを張る」勉強では、「出題者の立場になって考える」のが重要と述べましたが、出題者の立場に立つことができれば、試験勉強の8割を捨てることができます。往々にして、勉強ではやるべきことが強調されがちですが、より重要なのは、「やるべきでないことを見分けること」です。
本連載では、私が培ってきた「ヤマを張る」勉強法をお伝えして、いかにして、やるべきでないことを見分け8割を捨てていくか、という観点から、できるかぎりのご回答を差し上げたいと思います。
仕事を変えたくて、あるいはキャリアアップをしたくて勉強しているけれども、なかなかうまくいかない。学生時代と違って時間がない中でうまく勉強が進まない。そんな方をはじめ、勉強に関するいろいろなお悩み相談をお待ちしております。
もちろん、勉強のモチベーションやタスク管理、時間術といった各論についても、私の考えをお伝えしたいと思います。歯に衣着せずに思ったことをお伝えしますので、ちょっと厳しい答えとなるのは織り込んでおいてくださいね(笑)。ではでは、精いっぱい頑張って参りますので、よろしくお願いいたします!
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