あなたの資格・試験勉強は8割がムダ! 開成東大卒弁護士、百戦錬磨の筆者が教える勉強術

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迫り来る仕事のプレッシャーと圧倒的に足りない時間。そうした状況で私は、ひたすら過去問を解いて薄い教科書を繰り返すということだけを行いました。また、過去問のサイクルから見て、今回、出題されないであろう分野にはほとんど時間をかけず、退職給付やデリバティブ会計など、当時のアツい分野の勉強にヤマを張り、時間を使いました。

移動時間、お風呂、ランチといったすき間時間を活用してインプット、夜はファミレスで電卓と本を広げてアウトプット。ひよこは目の下にクマを作りながら数カ月勉強を続け、本番の試験に臨みました。

で、どうだったか?

簿記1級は100点満点中70点以上で合格ですが、結果は71点。まさにすべりこみセーフ。時間がない中での薄氷の勝利といえます。

出来すぎた話だと思うかもしれませんが、私は合格点ぎりぎりを狙って勉強していましたので、ある意味、想定どおりの結果です。そして、私だけに限らず、社会人の方の状況は似たりよったり。仕事、接待、家族に使う時間を除けば、勉強に使える時間などごくわずかです。

コツをつかめば、あなたにもヤマが張れる!

「ヤマを張る」勉強では、「出題者の立場になって考える」のが重要と述べましたが、出題者の立場に立つことができれば、試験勉強の8割を捨てることができます。往々にして、勉強ではやるべきことが強調されがちですが、より重要なのは、「やるべきでないことを見分けること」です。

本連載では、私が培ってきた「ヤマを張る」勉強法をお伝えして、いかにして、やるべきでないことを見分け8割を捨てていくか、という観点から、できるかぎりのご回答を差し上げたいと思います。

仕事を変えたくて、あるいはキャリアアップをしたくて勉強しているけれども、なかなかうまくいかない。学生時代と違って時間がない中でうまく勉強が進まない。そんな方をはじめ、勉強に関するいろいろなお悩み相談をお待ちしております。

もちろん、勉強のモチベーションやタスク管理、時間術といった各論についても、私の考えをお伝えしたいと思います。歯に衣着せずに思ったことをお伝えしますので、ちょっと厳しい答えとなるのは織り込んでおいてくださいね(笑)。ではでは、精いっぱい頑張って参りますので、よろしくお願いいたします!

 読者の皆様から資格・試験勉強についてのお悩みを募集しています。こちらのフォームに年齢、ご職業などを明記のうえお寄せください。掲載は匿名といたします。
 次回よりお悩み相談編となります。9月17日(水)の掲載予定です。お楽しみに!
鬼頭 政人 資格スクエア創業者、弁護士

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きとう まさと / Masato Kito

1981年生まれ。開成中学、開成高校を特別優等の成績で卒業後、東京大学文科1類(法学部)に現役で合格。同大学法学部卒業後、慶應義塾大学法科大学院に現役で進学し、同大学院在学中に司法試験に一発合格。司法修習を経て都内の法律事務所に弁護士として勤務。ベンチャー企業を多面的に支援したいと考え投資ファンドに転職した後、22013年12月に資格試験対策をオンラインで提供する「資格スクエア」を創業、その後、ワンストップ電子契約サービス「NINJA SIGN」(後にfreeeサインと名称変更)も創業。著書に『東大合格者が実践している 絶対飽きない勉強法』など。

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