京急、旧ホテルパシフィック「解体直前」最後の姿 「アリガトウ」駅前開発の象徴に描く"品川愛"

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

京急電鉄がわざわざ解体直前の建物で窓文字を作ったのはなぜか。プロジェクトを担当した同社品川開発推進室の金子正輝さんは「品川の地域の皆さんに支えられて、今までやってこられた。ホテルの利用者の皆様にも、感謝の気持ちを伝えたいと考えた」と説明する。

ハートマークのデザインや色については「感謝の気持ち、愛をダイレクトに伝えられる」との理由で決めた。「実際に複数の色の紙を窓に貼ってみて、駅の反対側の港南口から眺めてテストした。黄色やピンクなどが見えやすく、ハートマークと言えばピンクだろうと決まった」という。そのうえで「窓文字がちょっとでもホテルの思い出に浸っていただく機会になれば」と話していた。

京急の威信をかけたホテル

シナガワグースの前身となるホテルパシフィック東京は1971年7月27日に開業した。都内に高層建築自体が少なかった当時、地上30階、地下3階を誇り、品川開発にかける京急の威信が表れていた。大宴会場1、中・小宴会場13、高層宴会場7のほか、洋食、中華、和食、セラーバーなどレストラン・バーが11もあった。30階のスカイラウンジ「ブルーパシフィック」からの眺めや、名物のチーズケーキも人気を集めた。

次ページビジネスホテルとして再出発
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事