よく響くいい声が出せる「のど・口・鼻」の使い方 単なる「大きな声」と「よく響く声」は別物だ

拡大
縮小

私の提唱する声のトレーニング、「ヴォイササイズ」では、各器官と全身の筋肉をほどよくリラックスさせ、バイブレーションの源となる豊かな呼吸ができるように、姿勢を整えます。

このトレーニングを行うことで、普段の呼吸も豊かになり、響きのある通る声が無理なく出せるようになっていきます。

今回は、「声がモゴモゴとこもってしまう」というお悩みをピックアップ。

基本のエクササイズにプラスして行ってほしい、頬回りをゆるめるエクササイズをご紹介しましょう。

頬回りをゆるめるエクササイズ

口元をあまり動かさずにモゴモゴ話す方は、口の中だけで話す、省エネルギー的な声の出し方をします。声のバイブレーションがほとんど外に出ていかないため、相手に声が届きません。

『話し方に自信がもてる声の磨き方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

これは、普段から口元の筋肉を使っておらず、口元の筋肉の動きがよくないため、発音に必要な口の形をつくれないせいです。

モゴモゴさんの口元を見ていると、どうも口元の動きがぎこちない方が多いのは、筋肉が硬くなっているからです。

そのため動かそうと思ってもうまく動かすことができません。

しかし、硬いところに筋肉をつけようとしてがんばってしまうと、さらに筋肉をこわばらせて硬くしてしまうだけ。

ですから、モゴモゴさんはまずは口元をゆるめてから筋力をつけていくといいでしょう。

(画像:『話し方に自信がもてる声の磨き方』)
(画像:『話し方に自信がもてる声の磨き方』)

このように声を改善して「本来の声」が出るようになれば、自分にも聞く相手にもポジティブな影響を与えていいことずくめです。

ぜひ、よく響く豊かな声を手に入れ、人生を好転させてください。

村松 由美子 一般社団法人感動ヴォイス協会代表理事

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

むらまつ ゆみこ / Yumiko Muramatu

一般社団法人感動ヴォイス協会代表理事。感動ヴォイスクリエイター。伝え方コンサルタント。専門健康心理士。
大学卒業後、企業で広報・IRを担当。その後、フリーアナウンサーに転身。2009年、桜美林大学大学院に入学し、身体心理学における声とメンタルの関係を研究。ヴォイササイズ(声のエクササイズ)で声が変化すると同時に、メンタルアップと印象アップの両方の効果が出ることを、世界ではじめて実証する。2011年、その研究結果を論文にまとめ、ヨーロッパと日本の健康心理学会で発表。2014年、一般社団法人感動ヴォイス協会を設立。
現在は、企業研修講師、セミナー講師として全国で活動中。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT