よく響くいい声が出せる「のど・口・鼻」の使い方 単なる「大きな声」と「よく響く声」は別物だ
①咽頭腔
ゆで卵を横に倒して口に入れているようなイメージをしながら、口の中に丸い空間を作り、「おー」と低い声で発声してみましょう。胸のあたりに振動を感じるはずです。
咽頭腔が開いているので、深い声になっていると思います。
②口腔
舌の奥(舌根)を下げ、口蓋垂という喉の中央の垂れ下がった突起部分が上がった状態で、あくびをするイメージで「あー」と発声してみてください。
あくびの声はよく響きますが、これは口腔が開き、共鳴している状態だから響くのです。
③鼻腔
口を閉じて、後頭部に響かせるイメージで「ん〜」とハミングします。
このときに鼻を触ってみてください。振動しているはずです。それが、鼻腔が共鳴しているということです。
これらの器官をうまく使うことで、よく響く豊かな声を出すことができるのです。
豊かな響きを持つ声は、あなたの内臓の奥深くまで微細に振動させ、マッサージ効果で全身を活性化してくれるという効果もあります。
さらに、このリラックスした筋肉と、豊かな呼吸ができるようになると、心にも疲れがたまりにくくなります。
なぜなら、心と体はつながっているからです。
これは、身体心理学に基づく「心身相関」という考え方です。身体心理学は、「体の動きが心の動きをつくっている」という視点に立った心理学のひとつです。
さらに、音は、空気や水などの液体、金属などの固体などの「媒質」を伝わって遠くまで響き、聞き手の聴覚と体を実際に揺さぶります。
豊かなバイブレーションを持つ声による振動で、聞き手は心地よさを感じ、あなたに対して好印象を持つのです。
響きの豊かな“いい声”に人が好感を持つのは、こういう理由なのです。
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