「FIRE達成だけを考える人」の甘すぎる人生設計 「こんなハズじゃ」となる前に必要な準備

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結婚や子育ては自分の意思である程度選択できますが、親の介護はどうでしょう。介護のために仕事量や収入を減らすことになったり、介護の交通費がかかり投資への入金力が低下する可能性があります。

場合によっては、FIRE資金を親の介護に充当することもあるでしょう。FIRE後に親の介護が必要になることもあるでしょう。

その場合には、仕事を辞めてから再就職できるスキルや体力があるかが課題になりそうです。FIREするための方策の1つである事業家になるタイプであれば、いつでも再起はできそうですが、倹約家タイプですと資産の回復が難しいかもしれません。

自分では関与できない要因に人生は左右される

FIRE挑戦中に仕事を失う恐れもあるでしょう。入金の元手となる収入がなくなったり、年収が下がることで入金力を維持できなくなる恐れがあります。

FIREにもいろいろなパターンがありますので、完全にリタイアしたい場合には、目標となる資金が多く必要です。仕事を減らしたり副業をしながらのFIREがリスク回避の意味においてはよさそうです。

無事にFIREにたどり着くためには、自分の意思と投資の仕組み化といった内部的な要因だけでなく、家族や経済環境の変化といった自分では関与できない外部要因にも左右されます。

すべてがうまくいってFIREにたどり着けたとしても、そううまく物事が進まない可能性もあるのではないでしょうか。

あなたの人生がいままで思い描いていたとおりにしか進んでいないのであれば、これからも同様に順調かもしれません。もし、そうでないのであれば、FIREを目指しながらも、FIREできなかった場合のプランも考えておく必要があるでしょう。

こんなはずじゃなかった……とならないために、事前に人生の分岐点について考えておきましょう。

高橋 成壽 ファイナンシャルプランナー

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たかはし なるひさ / Naruhisa Takahashi

寿FPコンサルティング株式会社代表取締役。慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、金融系のキャリアを経てFPとして独立。お金を増やす、お金を守るという視点でFPサービスを提供。30代40代の財産形成、50代60代の資産運用、70代以降の相続対策まで幅広い世代に頼られている。「ライフプランの窓口」を企画運営。著者に『ダンナの遺産を子どもに相続させないで』(廣済堂出版)がある。日本FP協会認定CFP。

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