新幹線の「永遠の好敵手」、フランスTGV40年の軌跡 国際列車網に発展、最高時速574kmの記録も

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21世紀に入ると、ヴァランスからさらに南に延びる「LGV地中海線」(391.7km)が2001年に開業、パリから南仏のアヴィニョン、ニーム、マルセイユまでが高速新線で結ばれた。これにより、従来は航空機に依存していたパリ―南仏間の輸送シェアが大きく変わった。TGVはパリ―マルセイユ間約750kmを3時間以内で結び、現在では旅客シェアの3分の2以上を鉄道が占めている。

パリ東駅で顔を並べるTGV(手前)とドイツのICE(筆者撮影)

ネットワークはさらに延び、2007年にはパリ近郊とアルザス地方のストラスブールとを結ぶ「LGV東ヨーロッパ線」が部分開業(300km)した。これにより、ドイツ、スイス、ルクセンブルクへの直行便が開設され、TGVによる国際列車ネットワークがさらに拡大した。

さらなる列車へのシフト狙う

2017年7月には、「LGVブルターニュ―ペイ・ド・ラ・ロワール線」(182km)と「LGV南ヨーロッパ大西洋線(南西線とも)」が同時に開業した。今のところ、この2線区がもっとも新しい路線だ。

シャルル・ド・ゴール空港駅に停車するTGV。国内航空では対抗するが航空との結節も重視している(筆者撮影)

前者は、LGV大西洋線ル・マン付近から分岐し、パリから見て西側に位置するラヴァル、レンヌ、ナントなどへの所要時間短縮を果たした。一方の南西線は、既存のLGV大西洋線のトゥールとボルドーを結ぶ302kmの路線で、これによりパリ―ボルドー間の所要時間が従来の3時間半から2時間強に短縮。ボルドーへの列車はパリだけでなく北部のリール、シャルル・ド・ゴール空港経由の設定もあり、国内航空路線から高速列車へのシフトを図ろうとする狙いも見て取れる。

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