第5波収束「コロナ季節性」を全く軽視できない訳

10月末以降の規制緩和は第6波と重なってしまう

まずは、図2をご覧いただきたい。2020年と2021年のわが国のコロナ感染者数の推移を示している。感染者数の増減を比較しやすくするため、2020年の感染者数を10倍にして表示してみた。

図2

絶対数ではなく傾向に着目してこのグラフを見れば、昨年と今年の流行状況が似ているのがおわかりいただけるだろう。2020年、2021年とも、春は3月下旬、夏は6月下旬から感染が拡大した。春夏とも、ピークは2021年のほうが遅いが、これはアルファ株、デルタ株という変異株が流行したためだろう。つまり、コロナ流行には季節性がありそうだ。

これは日本だけに限った話ではない。図3は日本と韓国の流行状況を比べたものだ。東アジアでコロナが国内に蔓延した2国である。この図を見れば、両国の流行状況が酷似していることが一目でわかる。違いは、ピークの感染者数だ。これは韓国の対策のほうが、日本より優れていたことを示唆する。

図3

世界の感染状況は同期している

感染状況が酷似するのは、日韓だけでない。図4はG7諸国の今夏の感染者数の推移を示す。ピークこそ違えど、同じような時期から感染者が増加し、同じような時期にピークアウトしている。世界の感染状況は同期していることがわかる。こうして見てみると、コロナの流行に季節性が見受けられるのだ。

図4

この点については、すでにドイツ、南アフリカ、アメリカなど幾つかの研究グループが指摘している。医療ガバナンス研究所からも論文を投稿中だ。すでにメカニズムについても、議論が進んでおり、アメリカ・マサチューセッツ工科大学(MIT)などの研究者は、湿度と紫外線の変化が影響すると『ジオヘルス』誌2021年6月号で述べている。

コロナの流行に季節性があることを考慮すれば、第5波の収束の見え方は変わってくる。人流抑制の影響が多少はあったとしても、然るべき時期が来たから、コロナが自然に収束しているということなのかもしれない。

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