クラファンは「子がお金を学ぶ」とっておきの教材 「仕組みとリスク」の理解こそ投資教育に必須

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
投資をしたいなら、まずは幾ばくかのお金を動かしてみませんか(写真:zon/PIXTA)
社会の変化のスピードは速くなり、一生懸命働いてさえいれば食べていける時代は終わりました。年金の支給開始年齢は上がり、老後資金も自分で用意しなければなりません。これからの時代を生きる子どもに求められるのは、自分自身の判断でお金とうまく付き合っていくこと。その「上手な付き合い方」=マネーリテラシーを親は子にどのように教えてあげればいいのでしょうか? 荻原博子氏の新著『親が子供に教える一生お金に苦労しない12の方法』を一部抜粋し再構成のうえ、本稿では“投資教育”について紹介します。

投資しないと豊かな老後は迎えられない?

「投資」をしないと、豊かな老後は迎えられないと思う人が増えています。

ただ、金融機関に勧められるがまま投資信託を買ったり外貨預金を預けたりしているというのは、実は「投資」ではなく、金融機関のカモになっているだけです。私は「投資などしないほうがいい」と言い続けていますが、それには大きく3つの理由があります。

① 投資をしなくてはと思っている方の多くはサラリーマンで、真面目に働きさえすれば必ず給料が振り込まれるという、金銭面ではリスクのない生活をずっとしてきました。ですから、リスクがどういうものなのか、よくわかっていない人が多い。

② 日本では、戦後ずっと貯蓄教育に力を入れてきて、投資教育はほとんどしてきませんでした。実際に学校で金銭教育らしきものが始まったのは10年ほど前。ですから、ほとんどの方が金銭教育を受けずに大人になっていて、投資には疎い。

③バブル崩壊後、日本ではずっとデフレという状況が続いていて、この先もデフレが続きそう。デフレの中では現金・預貯金の価値が相対的に上がるので、あえてリスクを冒して「投資」する必要はない。「投資」する前に、住宅ローンなど借金の返済をしたほうがいい。

ただ、これはみなさん親世代に対して言っていること。子ども世代となると話は別です。

これから子どもたちが生きていく時代には、大きなリスクが待ち構えているでしょう。リスクとは、将来のどこかで起きるかもしれない不確定なことで、それを覚悟で進んでいかなくてはならなくなるのが、みなさんのお子さんたちです。

次ページ「儲け」に目を奪われるのはダメ
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事