婚活中38歳女性が2年間の不倫で心が冷めた瞬間 気がついたら親友や妹にも先を越され…

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時期を同じくして、実家の母から、妹の理子(仮名)が「できちゃった結婚をすることになった」と聞かされた。

母が清美に言った。

「まあ、今の時代だからできちゃった結婚でもいいんだけれど、親戚とかに言うのは、ちょっと恥ずかしいわねぇ。ただ、理子も幸せそうだし、旦那さんになる男性がこの間、ウチにあいさつにきてくれたんだけど、固い会社に勤めていて、真面目そうないい人だったわ。それで、お母さんもお父さんも安心したのよ。で、清美はどうなの? 前に付き合っている男の人がいるって言っていたじゃない? その人とは結婚できそうなの?」

孝徳のことをまだ独身だと思っていたときに、母に「結婚を前提に付き合う人ができた」という話をしていた。だが、その後既婚者だとわかり、後ろめたさもあって、孝徳の話は母の前ではしなくなっていた。

薄っぺらい関係を2年も続けて…

ここまでの経緯を話すと、清美は私に言った。

「冷静になってよくよく考えてみたら、離婚調停が本当に行われているかどうかもわからないですよね。あと“別居が長ければ離婚が認められる”ってよく言われているじゃないですか。それで、ネットで調べてみたんですけど、それって何年別居していればよいとかいう、正式な年数の決まりごとはないみたいで。仮に、奥さんが興信所に依頼して彼の身の回りのことを調べて、私と不倫しているのがわかったら、私が奥さんから慰謝料を請求されるかもしれないなって。そして、何より……」

ここまで言うと、一息おいて、こう続けた。

「そもそも婚活パーティに、『40のオジサンじゃ、モテない』と思って後輩の保険証を借りて参加する。それが、彼の人間性なんですよね。服もオシャレで、会話も行動も刺激的で、流行のスポットもたくさん知っていて、お付き合い自体は楽しかった。でも、友達や妹が結婚していくのを目の当たりにして、私はなんてチャラチャラした薄っぺらい関係を2年も続けてきたんだろうと、思っちゃったんですよね」

そして、先月、彼に別れ話をした。「離婚すると言ってまったく離婚しないアナタと付き合っていたら、私の人生の時間がムダになる」と告げたそうだ。食い下がる孝徳に、「じゃあ、3日以内に離婚して!」と言うと、それ以上は何も言わなくなったという。

「私ももう40が見えている。1日でも早く結婚して、子どもを授かりたい。今が一番大事な時期だし、不倫をズルズル続けていたら、一生後悔すると思ったんです」

結婚から一番遠い場所にいる女性は、付き合っている男性がいない女性ではない。結婚を言い出さない男性と付き合っている女性だ。不倫もしかり。

恋人がいない女性は、清美の友人の美江のように、いい出会いがあれば結婚できる。しかし、結婚を言い出さない男性や、妻子持ちの男性と付き合っている女性は、寂しくないし、“いつかは彼と結婚できるのではないか“というわずかな希望にすがって、時間を無駄に費やしてしまう。

結婚は、“決断“である。今、結婚を決断できない男性は永遠に結婚を決断できないし、今離婚ができない男性は永遠に離婚しないのだ。

清美の潔い決断と再出発を、サポートしていきたい。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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