佐々木則夫・東芝社長--延長線上で考えずに発想変えて挑戦していく


--NAND事業は収益の変動幅が大きく、ハイリスクです。

ボラティリティが高いのは自分でトリガーを引いていたためです。過去は1年間で価格が70%下落しましたが、想定したマーケットの伸びより大きな投資をしてまでのシェア争いをやめた結果、昨年の価格下落はほんの少しで済みました。サムスンの利益の半分はNANDからです。彼らもむちゃなシェア争いはしないと思います。ならば、今年の価格下落はせいぜい2割、その程度なら十分に利益を出せます。

--DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリ)事業も必要では。DRAMを持つならば、たとえば、エルピーダメモリと一緒になることを考えませんか。

必要だが、なかなか難しい。おカネがかかりますからね。次世代メモリをどうするかは別にして、DRAMは長期契約などで対応するのがいちばんコストはかからない。DRAMに投資するおカネがあれば、ほかに回したほうがリターンもいい。

--システムLSI(大規模集積回路)を切り離す方針は。

相手がいる問題ですから(笑)。システムLSIは少量多品種なので機能が大事です。ですから、生産プロセスの開発をやめてファブレス、ファブライトにして、後工程も全部切り出しました。今後はソフト開発に注力していきます。

■ビジネスに合った形でしか再編できない

--アブダビやベトナムの原発受注では、日本企業が競り負けて、経済産業省などはたいへんなショックを受けています。東芝はアブダビで韓国勢に技術供与することで上手にフィーを取る形を作りましたね。

アブダビは第1段階までは参加していましたが、情報をつかんでいくと政治絡みということがわかってきました。韓国は、国営電力が中心となって政府が支援するスキームがある。

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