3位は2015~2017年に3年連続トップだった富士フイルムホールディングス。人材活用94.9点(23位)、環境97.4点(10位)、企業統治+社会性98.9点(6位)、財務280.0点(35位)と企業統治+社会性の強さは健在だ。
新型コロナウイルスの治療薬としてアビガンの治験実施や増産対応をはじめ、インフルエンザや結核などの早期診断システムの導入といった感染症対策をビジネスとして推進している。
カタールで乳がん検診が根付くよう装置・システムだけでなく医師・技師・コールセンター等もセットにした検診システムを提供するといった社会課題解決に各地で積極的に取り組んできた。
4位はJT(569.4点)。人材活用96.0点(15位)、環境92.3点(75位)、企業統治+社会性97.7点(18位)、財務283.4点(8位)。社会的責任の観点から「JTグループ調達基本方針」を調達の基本姿勢として策定するなどサプライチェーンマネジメントのレベルは高い。
5位は昨年4位からひとつ順位を下げた花王(568.7点)。樹脂使用量の少ない包装や紙等のCO2排出量の少ない素材への切り替えを進めている。
6位は2020年12月に上場廃止となったNTTドコモ(567.2点)が昨年2位からダウンした。
7位は未上場のサントリーホールディングス(565.9点)。財務評価用の情報も回答し、総合ランキングの対象となっている。「サントリー天然水の森」として約1万2000haの面積で水源涵養活動を展開。
ステークホルダーとの約束である「水と生きる」という言葉のもと、商品の製造に使われる地下水の持続可能性を保全するため、国内工場で使用する地下水量の2倍を育むという目標を立て2019年に達成した。
以下、8位大和ハウス工業(565.6点)、9位トヨタ自動車(563.1点)、10位キリンホールディングス(562.6点)と続く。
大きく順位を上げた企業は?
今回、大きく順位を上げたのは75位→25位の中外製薬(554.5点)、106位→41位の資生堂(548.5点)、95位→47位のエーザイ(546.0点)など。ESGで定評のある実力企業が順位を上げてきた。
101~200位では、J.フロント リテイリング(528.4点)が195位から105位に上昇。198位から131位に上昇した島津製作所(523.4点)などとあわせ100位入りも見えてきた。
200位台では、241位H.U.グループホールディングス(494.7点)が昨年340位から上昇。2年前は432位で毎年100位前後上昇している注目企業だ。292位NOK、J-POWER(いずれも484.7点)もさらに上昇が期待できそうだ。
301位以下では、305位にパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(483.1点)が初登場。356位日本ペイントホールディングス(469.8点)、387位ヒロセ電機(461.5点)、406位奥村組(456.7点)、453位EIZO(447.1点)をはじめ今後を期待させる企業も多く登場してきた。
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