仕事を「選ぶ人」と「好きになる人」の決定的な差 プロの言葉に学ぶ「やりたいこと」の見つけ方!
偶然に出会った仕事を大事にしよう!
私の仕事は、人に話を聞き、文章にまとめることだ。ありがたいことに、その相手は20年以上で3000人以上になる。
起業家、経営者、科学者、作家、俳優、スポーツ選手、大学教授……。彼ら、彼女らへのインタビューは本当に心躍るものがあった。
──魚谷雅彦(資生堂社長)
魚谷雅彦さんが、日本を代表する世界的企業、資生堂のトップに戦後初めて外部から招かれたのは、2013年のこと。その華麗なキャリアは当時、話題になった。
新卒で入社したライオン時代にコロンビア大学に留学。史上最年少でブランドマネジャーに就任。その後、アメリカの銀行、ヨーロッパの食品メーカーを経て、39歳で日本コカ・コーラに副社長として入社。「ジョージア」男のやすらぎキャンペーンなど、社会現象ともいえるキャンペーンを次々に主導し、46歳で26年ぶりの日本人社長に就任した。
私が初めてロングインタビューをしたのは、この時代。その後、何度もインタビューさせてもらうことになるのだが、印象的だったのは、これだけのキャリアを作れた理由について質問したときだった。
さまざまな計算をしてキャリアを作っていったのかと思いきや、そんなことは考えていなかった、と返されたのである。こんな言葉が原稿に残っている。
「キャリアについて、事前にしっかりと計画を立てる人がいるようです。でも、僕は決してそうじゃなかった。実際、行き当たりばったりです(笑)。好きなことをやろうとしてきただけ。留学したいと思ってライオンに入り、コカ・コーラに行き当たった」
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