アバターのリモート会議はどこまで現実的なのか スター・ウォーズ式「ホログラム」も技術開発進む

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フェイスブックは、これまでSNSのサービスを提供するのに、アップルなどが提供するスマートフォンに依存してきた。

ところが、アップルは、プライバシー保護のためクッキーの利用規制を強化し始めている。そうすると、広告事業の収益が低下する。このため「次の事業基盤」を求めているのだ。

メタバース戦略は、ザッカーバーグの遊びや趣味でない。フェイスブックは本気だ。

社運をかけていると言ってもよい

実際、フェイスブックは、このプロジェクトに50億ドル(約5500億円)という巨額の資金を投入する。

メタバースは「ディストピアの悪夢」?

コロナ禍で、ZoomなどのWeb会議が急速に広がった。しかし、Web会議の問題点も指摘されている。

何げない気楽なコミュニケーションの中からアイデアを生み出すのが難しいといったことだ。

メタバースの会議では、相手が目の前にいるかのように話すことができるため、このような問題を克服できるとされている。

しかし、本当にそうだろうか?

フェイスブックのデモ画面を見てみると、確かにアバターは、ザッカーバーグの特徴をよく捉えている。そして身振り手振りや、表情の変化なども表現している。

一方で、仮想空間におけるコンピューターグラフィックスのキャラクターと自分が結びつけられることに、違和感を覚える人も多いのではないだろうか?

全く別のキャラクターになるのは、わかる。例えば怪獣になって格闘するというのならわかる。

だが、自分に似ている漫画のような人物が出てきたら、「私はあんな漫画のような顔ではない」と反発する人が多いのではなかろうか?

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