「クルマと防災」がDX化すると何が起こるのか コネクテッド技術で急速に進化する災害対策
日本向けについては、一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)のコネクテッド・カー利活用推進委員会と共同で、2021年度内にガイドラインをまとめる作業中だ。
そのため、自動車メーカーが主体となり高度交通システムを議論するITSジャパンと連携し、「自動車メーカーの意見も聞きながらガイドライン策定を進めている」段階で、 ガイドライン策定状況について、2021年10月開催予定の情報通信関連の大型見本市「CEATEC 2021オンライン」で説明する予定だという。
自工会との連携と、トヨタの都市OS
そうした中、トヨタは2021年8月25日に「ソフトウェアとコネクテッドの取り組み 説明会」をオンラインで実施した。
質疑応答の際、筆者はチーフ・プロダクト・インテグレーション・オフィサーの山本圭司(やまもと けいじ)氏に、トヨタが目指す都市OSとV-HUBとの関係性について聞いた。都市OSとは、都市や地域のデジタル技術におけるソフトウエアの基盤を意味する。
これに対して山本氏は、「日本自動車工業会で、災害時での社会貢献を高めたいという議論がある。(電動車による)停電時の電力供給、タイムリーで精度の高いハザードマップを地域毎に届ける共通インフラなど、モビリティエコシステムのガイドラインづくりを進めており、地域住民や自治体との接点も必要だ」と、トヨタ個社だけではなく、自工会としてV-HUBとの連携も考慮しているとの姿勢を見せた。
また、トヨタ個社としての都市OS開発については、静岡県裾野市で建設中の未来型都市「ウーブン・シティ」が、更地から作る都市計画「グリーンフィールド」としてだけではなく、既存の都市や地域である「ブラウンフィールド」への応用も含めた開発であることを強調した。
そうしたウーブン・シティでの研究開発の実績は当然、実効性の高い「クルマと防災」へと直結するのだと思う。今後、「クルマと防災」について、さらに多面的からの現場取材を進めていく。
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