岸田氏が出馬表明、自民総裁選に「大激戦」の予感

9月29日投開票、党員・党友含めた本格選挙に

8月26日、記者会見で自民党総裁選出馬を正式表明する岸田文雄前政調会長(写真:時事)

波乱必至の政局秋の陣の展開も左右する自民党総裁選は8月26日、9月17日告示・29日投開票の日程が決まった。これを受けて岸田文雄前政調会長が出馬を表明し、複数候補による総裁選実施が確定した。

総裁選前の衆院解散を模索してきた菅義偉首相も「コロナ対応が最優先」と総裁選先行で再選を目指す構えに転じた。このため、衆院選は10月以降に先送りされ、党員・党友投票も含めた本格総裁選で菅、岸田両氏らが雌雄を決することになる。

総裁選の展開は流動的に

菅首相の地元の横浜市長選では、自らが支援した側近候補が野党系候補に惨敗。自民党内には「菅氏は選挙の顔にならない」との不安、不信が急拡大している。2020年9月の前回総裁選で菅氏支持に雪崩を打った党内各派閥も、二階俊博幹事長の率いる二階派以外は様子見の構えで、今後の総裁選の展開も極めて流動的だ。

菅首相は前回同様、安倍晋三前首相や麻生太郎副総理兼財務相の支持を得て、対抗馬を圧倒しての総裁再選を目指している。しかし、選挙基盤が弱い若手衆院議員らは「派閥談合での菅再選では国民の批判を招く」と反発。内閣支持率の低迷もあって、「党員・党友票では菅氏の苦戦は避けられない」(閣僚経験者)との見方も広がる。

このため、二階氏とともにキングメーカーの立場を狙う安倍、麻生両氏の対応次第では、総裁選が「ポスト菅」も視野に入れた大激戦となる可能性も出てきた。

自民党総裁選管理委員会は26日、任期満了に伴う総裁選を9月17日告示・29日投開票とする方針で一致。26日午後の総務会で了承された。今回総裁選は3年ごとの定例総裁選となるため、菅総裁が無投票再選とならない限り、全国の党員・党友らも参加して実施される。

岸田氏は26日午後の岸田派総会で「昨年に引きつづいて総裁選に挑戦したい」と出馬宣言。同派ナンバー2の座長で、次期衆院選で参院から鞍替え出馬する林芳正元文科相が「結束して岸田総裁実現を目指そう」と檄を飛ばし、出席者全員が総裁選勝利に向けて気勢をあげた。

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