陸自の機関銃装備体制に穴がありすぎて不安な訳 必要な性能品質をリーズナブルに調達できてない

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12.7ミリM2機銃は住友重機械工業がライセンス生産しているがオリジナルと同等の信頼性があるかについては疑問がある。陸自では12.7ミリ機銃をヘリコプターのドアガンとして使っているが、M2は俯角を掛けて撃つと作動不良が起こりやすい。また航空用としては初速も低い。筆者の知る限りM2をドアガンとして使用しているのは世界で陸自ぐらいだ。アメリカ軍では航空用のM3を採用している。陸自が導入したオスプレイには付属品として7.62ミリのM240と併せて、M3がFMS(有償軍事援助)で調達されている。

12.7ミリ機銃はドアガンには向いていない(写真:筆者撮影)

自衛隊の機銃は住友重機械工業が生産してきた。2014年、同社が40年以上にわたって機銃の性能や品質を偽造してきたことが明らかになった。筆者は長年現場の多くの隊員から同じ機銃でもアメリカ軍の機銃のほうが、信頼性が高いと多々聞いてきた。

また機銃の調達価格は諸外国の概ね5~10倍である。これは防衛省の調達数が少なく、数年単位に及ぶ調達計画ではなく、単年度で予算を決定していることが要因とみられる。

機銃の範疇ではないが、84ミリ無反動砲も問題がある。陸幕は、84ミリカール・グスタフ84ミリM2無反動砲を使用してきたが、2012年度からM3に更新を始めた。だが、配備はほぼ水陸機動団だけだ。

陸自はM4を採用しなかった

問題は陸自がM3を採用した頃、より軽量で高性能な新型のM4がすでに開発され、生産が決まっていたことだ。M4の重量は7㎏未満。およそ10㎏のM3より3.4㎏ほど軽い(現用のM2の重量は16.1㎏)。これを採用すれば隊員の負担は大きく低減されていたはずだ。

カール・グスタフM4(提供:サーブダイナミックス)

近年、諸外国ではM4を採用する国が増えている。M4はM3に比べて軽量であるだけではなく、火器管制装置を装備できる。取材する限り、M4のほうが調達単価はより高いが、射撃数をカウントする装置もあり、寿命管理が厳格にできるのでライフサイクルコストはM3とさほど差がないようだ。またカール・グスタフは弾薬の種類が多いのがセールスポイントだが、陸自はそれらをほとんど使用していない。

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