工作機械の"アップルストア"に行ってみた

これがDMG森精機のグローバル戦略拠点だ

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各国の言語に対応できるスタッフを配置している

「お客さんの3分の1は事業のグローバル化が相当進んでいる。300人くらいの日本企業でも中国に工場を持っていたり、同規模のイタリア企業はトルコやアメリカでも生産していたりする。われわれも世界各地で対応できないと、機械を買ってもらえない。現在の協業は、まさにグローバルな供給力をつけるためにある」(森社長)

デザインにこだわるワケ

森社長は機械のデザインにも並々ならぬこだわりを見せる。直近の新製品から、オーストリア人の工業デザイナーに依頼した日独統一のデザインを採用し始めた。冒頭でも触れた、モノトーンと曲線に特徴があるスタイリッシュなデザインだ。「作るのは難しかったが、ようやくコストを上げずに作り込めるようになってきた。今後各地の展示会でアピールしたい」と意気込む。

顧客の中には「デザインにこだわらずに安くしろ」といった声もあったという。だが、森社長には譲れない理由があった。

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丸みを帯びたモノトーンのデザインは森社長の肝いりだ

1つは日独で1万人を超える社員の結束のため。「ユニークなデザインや『DMG MORI』というロゴなど、商品が強いアイデンティティを持っていることによって、エンジニアから受付の社員まで、皆が同じチームの人間だという気持ちを持ってもらいたい」(森社長)。

そしてもう1つは、顧客のため。森社長は「工場で使われるものだからといって、デザインで気を抜いてはいけない。機械のオペレーターの方々へのリスペクトを示したい。皆さんあっての機械屋なんです」とも語る。

2020年には日独両社で売上高6000億円以上、営業利益600億円以上という目標を掲げる。工作機械メーカーとしては前代未聞の規模だ。日本のDMG森精機としても、同年に売上高2500億円以上、営業利益300億円以上という、高収益体質を目指す。両社のシナジー効果をもくろみ通りに出すことができるか。その成否は日本と欧州のグローバルヘッドクォータが握っている。

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