400PS「新型フェアレディZ」車好きが歓喜する訳 電動化の時代にあえて大排気量エンジンで勝負

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新型Zのデザインテーマは「伝統と最新技術の融合」。約1年前に公開されたプロトタイプから大きなデザイン変更はなく、歴代のZへのオマージュを感じさせるものとなっている。

ロングノーズに小さなキャビン(車室)、なだらかに下降していくハッチバックのシルエットは初代モデル(S30型)を彷彿させるもの。流れるようなルーフラインや、フロントフェンダーよりもわずかに低くされたテール部分部分が、伝統的なFR(後輪駆動)スポーツカーが持つ独特なサイドシルエットを強調する。

LEDヘッドライトの形状は、往年の「240ZG」(S30型)を思わせる2つの半円がイメージされていながら、現代的なシャープさも併せ持つ。各所に伝統の“Zらしさ”をちりばめつつ、新型車としての先進性を忘れてはいない。

その方向性はリアにも色濃く反映されており、リアコンビネーションランプは1989年に登場した4代目(Z32型)を連想させる。ここには、新たに3DシグネチャーLEDテールランプが組み合わせられた。

歴代フェアレディZ(写真:日産自動車)

Sport、Performanceと2つあるグレードのうち、Performanceには、リアの浮き上がりを抑えるリアスポイラーを採用。フロントスポイラーには、「GT-R」の開発で培ったノウハウが活かされているという。

ボディサイズは、全長4379mm×全幅1844mm×全高1316mm。現行モデルが全長4260~4330mm×全幅1845~1870 mm×全高1315mmだから、全長が少し長くなった印象だ。

ボディカラーは、モノトーン3色と、新色のセイランブルーとイカズチイエローを含む2トーン6色(いずれもスーパーブラックルーフ)を設定すると発表された。

プロドライバーの意見も取り入れられたインテリア

インテリアも、どこか懐かしさを感じるスポーツカーらしい仕立てだ。センターコンソールは3つのエリアに分けられており、インストルメントパネル上の3連メーター(ブースト計、ターボスピード計、電圧計)は、ドライバーから見やすい位置に配置される。

新型Zの運転席まわり(写真:日産自動車)

理想的なスポーツカーのコックピットとするために、日産でドライバーを務める、レーシングドライバーの松田次生選手等からのアドバイスも取り入れられたという。

たとえば、新設計のシフトレバーは、MT/ATともに握りやすさと快適性が追求され、深めのスポークを採用したステアリングホイールは、伝統的な美しさを損なうことなく、ドライバーが素早く操作できるようデザインされたと説明する。

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