日本の原発事業の知見・経験を生かし、海外での社会・環境貢献と商機開拓を--清水正孝・電気事業連合会新会長(東京電力社長)


 電力会社10社でつくる業界団体、電気事業連合会の新会長に、6月29日付けで東京電力・清水正孝社長が就任する。就任に先立つ6月11日に行われた記者会見の場で、清水新会長は電力業界の直面する課題として、「地球温暖化防止に向けた低酸素化への一層の取り組み、原子燃料サイクル、スマートグリッド」などを掲げ、そうした課題に向けて、電力各社や関係各方面と協力しながら、山積する課題に取り組んでいくとの抱負を述べた。

その後の質疑応答の主なやりとりは以下の通り。

--国会では温暖化対策基本法が廃案となった。参院選後に再提出される可能性もあるが、「温室効果ガス25%排出削減」の目標は、新しい内閣になっても継続するべきと考えるか? 環境税や国内排出量取引についての考え方とあわせて聞きたい。

25%排出削減問題については、われわれの主張は以前から変わっておらず、世界の主要なCO2排出国の合意が大前提だと考えている。その前提のうえで進めていくのが基本。この1点に尽きる。

具体的な方策については、環境税、排出量取引についても、再生可能エネルギーの全量固定価格買取制についても、1つ1つの政策効果、負担のあり方を、国民に透明性のあるかたちで議論を進める、というプロセスがまだ足りないのではないか。ぜひこれから具体的に議論する中で確実にやってほしい。

--低炭素化やスマートグリッドに対する取り組みについて。原発の海外での受注にしても、スマートグリッドにしても、電力会社にとって直接的にメリット生むのかどうかが見えにくいところだが、どのように取り組む方針か。

海外での原子力事業への取り組みについては、これまでわれわれが長年にわたって積み重ねてきた知見や具体的成果を、アジア--アメリカでもいいが--で生かして社会貢献や環境貢献をしていこう、という考え方が基本となっている。そのなかで、具体的な案件として現れてきたのが、ベトナム(向けに、経産省、電力会社、メーカーなど官民一体となって推進中の原発受注獲得プロジェクト)だ。

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