超簡単!うっかり「物忘れ」を減らす3つのコツ 身の回りにあるものを使う「手軽な方法」

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脳は、体重の約2%の重さですが、体が消費するエネルギーの20〜25%を消費します。さまざまな栄養の中でも、脳はブドウ糖(グルコース)を1日に150g、体全消費量の50〜80%を消費します。

なぜこれだけ大量のブドウ糖を必要とするのか?

それは、脳は重要な器官のため、脳に入る血液は血液脳関門(Blood-Brain Barrier : BBB)という関所を通過します。その血液脳関門を通過できる数少ない栄養分がブドウ糖なのです。

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ブドウ糖の不足は、そのまま脳のエネルギー不足となり、思考力低下、集中力の欠如、やる気が出ない、イライラするなど、さまざまな症状が起こります。

ブドウ糖は白い粉末状の結晶ですが、最近はドラッグストアでキューブ状に個別包装された便利なものを見かけるようになりました。朝目覚めたときや、勉強・重要な仕事をする前に1粒食べると、脳の動きがよくなったと実感できるでしょう。

昔からおなじみのラムネでも、ブドウ糖を主成分としているものがあります。成分表示を見て、果糖や砂糖ではなく、ブドウ糖がどれだけあるかを確認してみてください。

果糖を摂りすぎると、糖代謝の悪化や中性脂肪の増加につながる恐れがあると言われていますので気を付けましょう。

1日たった1分!「イメージ化トレーニング」

あなたは、学生時代の修学旅行はどこに行きましたか? いろいろ出てきたかと思いますが、そのとき、「東京」や「京都」という地名の活字が浮かびましたか? 

違いますよね。“東京タワー”や“清水寺”など、景色がよみがえったのではないでしょうか。

過去の思い出は、たいてい視覚情報で保管されていることに気づきましたか? そう! 脳が視覚情報で認識せず、単に文字だけで処理(理解や記憶)しようとすると記憶に残りにくいのです。

ですから、日ごろから、脳でイメージ=視覚情報化する練習をしましょう。新聞やラジオ、友達との会話の中で見聞きした単語や短い文章を頭の中で思い浮かべましょう。記憶が残りやすい脳になっていきますよ!

吉野 邦昭 記憶力インストラクター/脳力開発研究家

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よしの くにあき / Kuniaki Yoshino

京都市生まれ。大学院で機械系工学を修了し、松下電器産業(現在のパナソニック)に入社。超一流大学出身者などエリートの一部の人達に伝わる記憶法を、小学1年生から91歳のお年寄りまで8万人に伝授。老若男女「一人の落ちこぼれもつくらない」「記憶する楽しさと簡単さを、一人でも多くの人へ」というモットーを胸に、京都出身らしい優しさと関西人のオモシロさを併せ持つ講義は、元技術者らしく論理的で「まるで方程式を解くように明解」と好評。NHK『Rの法則』や『沼にハマってきいてみた』、フジテレビの『めざましテレビ』、などメディア出演多数。

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