李登輝・元台湾総統--ECFAは香港・マカオ化の一歩、国民投票で阻止し、FTA締結を

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しかしこんなことをやろうとしても、カネがかかる。政府がカネを出して、技術者を日本やアメリカ、あるいは台湾内部から集めて総合的にやっていく。これをやらないと、台湾の電子産業は発展できない。

あとは中小企業。中小企業は雇用を増加させる可能性が高いからね。今の日本は知識産業が発達して特許などをたくさん持っているし、すばらしい研究をやってきている人が多い。

ところが、国があまりそんな人を大事にしていない。だから、そのように力のある人が一緒にやろうと台湾を訪ねてくる。最近も、日本から化学や医療関係者、再生エネルギーの技術研究者などが訪ねてきた。

--台湾の製造業に未来はありますか。台湾にとって製造業がいちばん大事な産業でしょうか。

今後も、台湾で製造業の発展が可能かどうかを考えないといけない。日本と同様に、労働力もないし人口の増加率は1%、どんどん台湾は年老いていく。となると、製造業はダメ。

台湾は日本のまねをして、海運や空運、知識産業などにシフトする。いろんなことを研究して誰かにつくらせたらいい。中国につくらせてもいい。ライセンスを買わせてもいい。

台湾は、たとえば電子産業はフィンランドのノキアのような企業が生まれるようなことをやればいい。医療関係もいいね。病院の設備も悪くない。

日本とも、台湾政府は技術的な協力や事業をやらせたら、台湾企業は元気が出ると思う。政府が一所懸命アピールすべきだ。

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