勝負はこれから!「キックス」発売1年の通信簿 コロナ禍で門出は不運も販売台数は上昇中
その後、秋から日産の海外生産数は徐々に回復しており、それに合わせるように日本におけるキックスの販売も上向いているが、待望の新型車キックスの門出は、コロナ禍直撃という不運なものとなってしまったのだ。
2021年になると、また状況が変わってくる。2021年1月は販売ランキング15位、2月に14位と過去最高を記録。翌3月:21位、4月:27位、5月:20位、6月:18位と推移する。
3月と4月は後戻りしたものの、昨年の不調を取り戻すように順位を上げた。5月以降は、再び順位が上向きとなり、1~6月の累計販売台数は2万1193台となり、18位となった。
同時期のライバルの成績はヴェゼル:20位、CX-30:30位、C-HR:33位であることを考えれば、キックスの18位はまずまずのものではないだろうか。
ちなみにヤリスクロスは、「ヤリス」の名の下、ハッチバックモデルとも数字が統合されているため、ヤリスクロスのみの数字は公表されていない。
しかし、1~6月で首位となったヤリスの販売台数は11万9112台で、3位「アルファード」(5万6778台)の2倍以上の飛びぬけた数字であるから、ヤリスクロスも相当数が売れていると予想できる。
2021年、本当の実力が明らかになる
ホンダのヴェゼルは、4月にフルモデルチェンジを実施している。面白いもので、キックスの順位は、ヴェゼルの新型モデル登場とともに上がっている。
新車販売はライバルがいるほうが、市場が盛り上がり、売り上げアップとなることが多い。今回のヴェゼルの新型登場もキックスにはプラスに作用したようだ。
キックスの1年を振り返ってみれば、生産が本調子でなかった2020年はイマイチであったが、生産が順調になりようやくライバルにも負けない数字を出せるようになった、というところだろう。そういう意味では、2021年の成績が、キックス本来の実力となる。
4月にはよきライバルとして新型ヴェゼルが登場しているおり、2021年の後半は、ライバルと競い合うようにキックスの販売も伸長するのではないだろうか。日産10年ぶりの新型車としても、さらに販売を伸ばして、日産とコンパクトSUV市場を盛り上げてほしいものだ。
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