「規制か緩和か」中国が直面しているジレンマ 成長し続ける「中国デジタル革命」の陰とは

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データの活用か、プライバシーの保護か。中国社会は揺れている……(写真:freeangle/PIXTA)
際限なく巨大化するアメリカ・テック企業のGAFA。近年、欧米諸国政府はこれらの企業に対する警戒感を高めており、市場独占やセキュリティを問題視し、規制を強めようとしている。また、個人情報の収集と活用に不正はないか、プライバシー侵害はないかに関する調査も始まっている。
中国の多くのテック企業は経済成長や巨大な国内市場を背景に、国内企業に有利な規制を生かして成長してきた。その結果、アリババやテンセントなどは巨大化し、国内では圧倒的な影響力を持つようになっている。これらの巨大プラットフォーマーは中国の経済社会のデジタルシフトを牽引してきたが、最近では市場独占の弊害も顕在化してきている。
チャイナテック:中国デジタル革命の衝撃』を上梓した、趙瑋琳氏が、中国デジタル革命の陰、中国が直面している規制のジレンマを解説する。

プラットフォーマーの「一人勝ち」

プラットフォーマーの典型的なビジネスモデルは、サービスを向上させてユーザーを拡大し、そのユーザーを囲い込んで需要を確保するエコシステムの構築である。多様なサービスを提供してサービスを向上させるため、プラットフォーマーは自社のプラットフォームに参加するプレイヤーが恩恵を受けられる仕組みを構築してサプライヤーの参加を促している。

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こうしたエコシステムにはスケールメリットがあるため、プラットフォームは巨大化し続ける傾向がある。そのため、ある1つのプラットフォームが優位性の確立に成功すれば、「一人勝ち」しやすくなり、これがプラットフォームビジネスの大きな特徴だ。

中国に目を向けると、国有企業と違って、大手プラットフォーマーは激しい競争を勝ち抜いて現在の地位を確立し、中国経済の新たな成長のエンジンとなった。しかし、一方で、プラットフォーマーが巨大になりすぎて「一人勝ち」してしまい、市場独占という弊害を生んでいる。

例えば、EC業界では「二者択一(競合他社のプラットフォームに出店しないよう独占的契約の締結を強要する行為)」の問題が起こった。中国では2019年1月1日に、EC業界のガバナンスを強化し、不正競争や独占的な慣行を規制する「電子商取引法」が施行された。

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