新型アクアvsノート、最旬HVコンパクトカー対決 発売直後の2代目アクアとライバルを比較する

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新型アクアの走行イメージ(写真:トヨタ自動車)

アクアのハイブリッドシステムは、エンジンとモーターを走行状況などによって使いわけ、高速道路の追い越しときなどより出力が必要な時にはモーターがエンジンをアシストするシリーズ・パラレル方式を採用する。バッテリーが十分に充電されていれば、市街地などの低速時にはモーターだけを使うEV走行も可能だ。

搭載するエンジンは1.5L・直列3気筒で、最高出力67kW(91ps)、最大トルク120N・m(12.2kgf・m)を発揮する。駆動用モーターは最高出力59kW(80ps)、最大トルク141N・m(14.4kgf・m)で、4WD車では後輪駆動用に最高出力3.9kW(5.3ps)~4.7kW(6.4ps)、最大トルク52N・m(5.3kgf-m)のモーターも搭載する。トヨタ独自のハイブリッドシステム「THS Ⅱ」は、アクアに最適化したセッティングが施され、WLTCモード燃費は33.6~35.8km/L(4WD車は30.0~30.1km/L)、コンパクトカークラスでトップレベルの燃費性能を実現する。

ニッケル水素電池 「バイポーラ型」と「従来型」の構造比較(写真:トヨタ自動車)

また、新型では、ほとんどのグレードに高出力な「バイポーラ型ニッケル水素電池」を駆動用車載電池として世界初採用している。従来型アクアのニッケル水素電池に比べ、バッテリー出力が約2倍に向上したほか、アクセル操作への応答性が向上し、低速からリニアでスムーズな加速を可能とする。

さらにEV走行の対応速度域を拡大したことで、市街地などでエンジンを使わずモーターのみで走行できる範囲が広がった。実際に市街地で試乗してみると、バッテリーがある程度充電されていれば、40km/h程度でもモーターのみのEV走行が可能だった。トヨタによると、従来型のEV走行対応速度は15km/h程度というから、大幅な向上だ。さらに、トヨタの某販売店によると、「(新型アクアは)ヤリスやプリウス(共にハイブリッド車)以上の速度域でEV走行ができる」という。

よりEVに近いフィーリングの日産のe-POWER

日産ノートe-Powerの冬季走行テスト(写真:日産自動車)

一方のノートは、エンジンでバッテリーを充電し、モーターで駆動するシリーズ式ハイブリッドを採用する。独自のシステムであるe-POWERは、現行モデルになって第2世代へ進化し、モーターやインバーターを刷新した。

モーターは、先代ノートに比べ、トルクを10%、出力を6%向上し、よりパワフルで気持ちのよい発進加速と、中高速域からの追い越しなどで力強い加速感を実現。発電用エンジンは1.2L・直列3気筒で、最高出力60kW(82ps)、最大トルク103N・m(10.5kgf・m)。駆動用モーターは最高出力85kW(116ps)、最大トルク280N・m(28.6kgf・m)を発生する。

また、4WD車では、最高出力50kW(68ps)、最大トルク100N・m(10.2kgf・m)の後輪駆動用モーターも採用する。なお、燃費性能は、WLTCモードで28.4~29.5km/L(4WD車は23.8km/L)。あくまでカタログ値だが、燃費性能ではアクアに軍配が上がる。

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