銀行に「あなたは損しています」と言われたら? なぜか気になって仕方がない魔法の勧誘ワード
この資産とは、預貯金・有価証券・投資信託等が含まれ、銀行担当者がいう通り、生命保険は含まれません。この資産に関する条件は今後さらに引き下げられることも懸念されており、高齢者泣かせだと指摘する専門家もいらっしゃいます。
保険に入ることでかえって人生のプランが窮屈に
しかしこれは、補足給付のような助成がない在宅で暮らす高齢者と介護施設で暮らす高齢者間に不公平が生じないように、助成が偏らないように、資産をお持ちの方にはそれ相応に負担してもらいましょうという考えで設けられているものですし、そもそもお元気で施設にも入らず一人暮らしされているBさんのお母様には関係のない話です。
それに、勧められた保険は「満期には少し増えて戻ってくる」そうですが、そのときに介護施設に入っているようであれば、増えて戻ってきたお金が原因で助成が受けられなくなってしまいます。そうなったら、また「保険にしておかないと助成が受けられず損をしますよ」と耳打ちするのでしょうか?
あるいは自宅をさらに住みよい状態にリフォームしようというときに、「保険」にしてしまったがために現預金が足りないということになってしまうかもしれません。でも、保険の場合、満期日前に保険を解約すると、大幅に元本が割れてしまいます。
Bさんは、「やっぱり今回の保険の話は断ったほうがいいですね。そういうお話であれば母も納得すると思います」とおっしゃいました。
実際のところ、金融機関がお客様に「損をする」というワードを用いて誘導したのかどうかはわかりません。しかし、損得を誇張し本質とは異なる提案をしたのであれば問題だと感じます。
とはいえ、筆者もお金に関する情報提供の際には「損得」で表現する場面もあり、自身を振りかえり、反省もありました。改めて、お客様がこれからの人生どうありたいとお考えなのかをしっかりと把握したうえで、正しい情報をお伝えしようと思いました。
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