ワクチン接種「子供にも絶対」という風潮への疑問 同調圧力で思考停止せず各人が冷静に判断を

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――医療消費者の視点とは?

人間にとっていちばん大事なのは、当たり前だが普通に生活ができることだ。だからこそ、人間にとって医療は大切で、必要な医療は受けるべきだが、薬やワクチンには必ず副作用がある。薬を飲めば飲むほど、ワクチンを打てば打つほど健康になるわけではない。

一方で、ワクチンは巨大な公共事業の側面もある。接種は無料であるが、実は国が税金から企業に多額の支払いをしている。製薬企業は世界中で、政治家へのロビー活動、専門家への研究資金の提供、さまざまなプロモーション活動などをしているだろう。公共事業のどこまでが必要なもので、どこからが過剰で無駄遣いになるかの線引きは難しいだけに、納税者でもある私たちはワクチンを消費者の視点で吟味する責任もある。

感染しただけでもバッシングするマスメディア

感染しただけでバッシングをするマスメディアの論調を見ていると、「ワクチンを接種していない」だけでもヒステリックなバッシングを受ける不安を感じるかもしれない。それが同調圧力であるだけに、とくに学生や子どもたちにそういう恐怖心を与えるような社会であってはいけないと思う。

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新型コロナウイルスは、パンデミックと言われてから1年半が過ぎ、中高年の肺炎が急速に進行するなどの怖い面があるが、子どもや若者にとっては、現状ではインフルエンザウイルスや、旧来のコロナウイルスによる普通の風邪との違いがわかりにくい状況になっている。

ウイルスでは死亡しないのに、体育授業中のマスクの熱中症やワクチン接種で死亡するようなことがあれば、本末転倒だ。感染しても無症状も多く、発症や重症化の割合が少ない子どもや若者に対して、ワクチン接種と自粛を求め続けることが、本当に子どもや若者の健康、そしてQOL(生活の質)を守ることにつながるのか、立ち止まって考える必要があると思う。

長谷川 友恵 医薬経済社 記者

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はせがわ ともえ / Tomoe Hasegawa

2013年に医薬経済社に入社。製薬企業、がんなどを取材。

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