体重6倍超「双子パンダ」生後1カ月劇的成長の裏側

なんとも愛らしい白黒模様もくっきり見える

双子は、目の周り、耳、肩から前足、後ろ足などに黒い毛が生え始め、白と黒のコントラストが鮮明になってきた。2頭とも健康状態は良好で、体重も順調に増加。「同じような成長曲線を描いています」(大橋課長)。

身体測定は、双子を入れ替えるタイミングで実施する。体長は、鼻先からしっぽの付け根までメジャーを当てて測る。つまり、しっぽの長さは体長に含まない。

雄の体重と体長は、誕生した6月23日の124g、13.4cmに対し、7月20日は835g、27.5cmだ。雌は、誕生翌日の6月24日が146g、15.0cmで、7月20日が931g、体長28.0cm。どちらもずいぶん大きくなった。

雄(左)の体長を測った後、雌を測る様子。7月15日撮影。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

一般的な生後1年間の体重の変化は、人間が約3倍。対してパンダは、約100~200gで生まれ、1歳で約30kgになるので、なんと約150~300倍になる。赤ちゃんパンダの成長は早い。

一般的には双子の1頭だけを育てる

上野動物園の双子を比べると、誕生時からずっと雌のほうが体格が大きい。野生のパンダの母親は双子を生むと、一般的に、より生命力の強い1頭だけを育てるとされる。双子が生まれた日、シンシンがずっと抱いていたのが雌だ。

ただ、シンシンは最初、2頭とも抱っこしていた。赤ちゃんをくわえようとして、うまくいかず、床に置いた隙に、職員がサッと拾い上げて保育器に移したのが雄だった。そのためシンシンが雄を見捨てたとは言えない。シンシンは、どちらにも愛情深く、落ち着いて世話をしているようだ。

7月12日の動画には、シンシンが雄をペロペロ舐めてあげる様子が映っている。電解質や糖分を含む水を飲んでいる間も、前足で赤ちゃんをしっかりと抱っこ。職員から檻越しに差し出された「パンダ団子」(とうもろこし粉、大豆粉、米粉、卵などを混ぜて蒸して冷ました食べ物)を前足で握って食べる時も、お腹の上に赤ちゃんをのせて、離そうとしなかった。

だが最近は、赤ちゃんの抱き方がゆるくなってきた。赤ちゃんの体の一部を床にふれさせて、休むことも増えてきた。これも前述のように、シンシンの安心感のあらわれだろう。赤ちゃんは、シンシンが食事などのために離れても鳴かず、戻ってくるまで静かに待っているそうだ。

雌の赤ちゃんを抱いたまま食事するシンシン、7月15日撮影(写真上)。雌の赤ちゃんを床に置くシンシン、7月19日撮影(写真下)。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

出産直後は何も食べていなかったシンシンだが、現在は食べる量が順調に増えている。主食のクマザサやトウチク、モウソウチクの葉、タケノコなどのほか、副食のニンジンやパンダ団子もよく食べている。

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