牛角創業者、鳥貴族も!「チキンレース」勃発の事情

コロナ禍で外食大手がフライドチキンに熱視線

アメリカの外食業界では、売上高上位30位までに「Chick-fil-A(チックフィレイ)」などフライドチキンを主として扱う企業6社がランクインする。一方、日本で上位30位以内に食い込んでいるのは、「ケンタッキーフライドチキン」を展開する日本KFCホールディングス(HD)くらいだ。

「チキンの市場は日本でも確実にある」と自信を見せたダイニングイノベーションの西山氏(記者撮影)

ダイニングイノベーションの西山氏は「チキンの市場は日本でも確実にある。『チキンバーガー』は今のところ国内ではイメージされにくいが、それは専門店が少ないから。今後、新規参入が増えれば確実にマーケットは広がっていく」と自信をのぞかせる。

実際、足元では外食大手の参入が活発化している。

「ロイヤルホスト」などを運営するロイヤルHDは5月末、東京・武蔵小山でバターミルクフライドチキン専門店「Lucky Rocky Chicken(ラッキーロッキーチキン)」を開業。鶏肉の調達などでは、2月に資本業務提携を発表した総合商社・双日の食品子会社の力を借りるといい、今期中に5~10店舗を出店する。

居酒屋大手の鳥貴族HDも、東京・大井町にチキンバーガー専門店「TORIKI BURGER(トリキバーガー)」を8月に出店する。「仮にまた鳥貴族の直営全店が休業に陥っても(会社を)支えられる、『第2の柱』に育成していく」(大倉忠司社長)考えだ。

外食大手が目をつける「鶏」の魅力

なぜ今、にわかにフライドチキンやチキンバーガーへの参入が相次いでいるのか。市場が未成熟であること以外にも、理由は複数ある。

1つは、ファストフード業態がコロナ禍でも強いことだ。日本フードサービス協会のデータでは、2020年の居酒屋・パブの全店売上高は前年比49.5%減と大苦戦を強いられたのに対し、洋風ファストフードは5.5%増と躍進している。

原材料である「鶏」自体の魅力もある。牛や豚に比べると肥育期間が短く、単価も安いため、簡単に材料を確保できて原価も抑えやすい。海外展開をにらむプレーヤーから見ても、「(豚や牛とは異なり)鶏は宗教上のハードルが低い」(鳥貴族HDの大倉社長)。

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