光浦靖子「エッセイスト」としても超一流な理由 文章の世界でも輝く彼女の「自分イジリ」の才能
お笑い芸人で、インテリ・ナンバーワン女性芸人とも言われている光浦靖子さんが雑誌に寄稿した文章によると、彼女は、2020年に入って「つまずいた」。
そんな中、新型コロナウイルスが世界で感染拡大。パンデミックで留学どころではなくなった。
彼女の文章は抜群に面白い
留学は、ミッドライフの中で彼女なりの選択だったのだと思う。40代に入った頃から仕事がゆるりと減り始めたというのだ。自分では一度も仕事に手を抜いたことはないという。それなのに減ってきた。これはミッドライフ・クライシスの始まりなのかもしれない。
「私は独身です。旦那も、子供も、彼氏もいません。わかりやすく私を必要としてくれる人が側にいません。年齢に比例して増えてゆく休み、そりゃ不安になります よ。長い夜、思っちゃいますよ。『私は誰にも必要とされていない』と」
彼女の文章は抜群に面白い。これで生きていけそうな気がする。“女芸人エッセイスト”として今後さらに注目されるだろう。
「大学生の頃、バイトをクビになってばかりでした。ミスしてクビになったのは仕方ないが、ミスしなくてもクビになる。なんでみんな続けられるんだろう。結婚もそう、出産もそう、ほとんどの同級生ができたのに、なんで私にはできないんだろう」
これを書けるって才能だと思う。
「いつも人の目を気にしています。みんなができることができなくて、できないことがバレるのが恥ずかしいから、『元々、人と同じは嫌いなの』風を装っていました。自由奔放に生きるなんて私から最も遠いことです。もうすぐ50歳、もう考え方を変えられるほど柔軟じゃない。だったら、ひん曲がったなりにナチュラルに生きてみよう」
もうのけぞってしまう。50代を“切ない”女芸人としてジタバタしながらそれをエッセイに書いていけば、めちゃくちゃ面白いんじゃないかと思う。
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