自動車整備士版「Uber」が旧弊から見いだす勝機 整備ベンチャーからみた業界に横たわる課題
同時に、ユーザー側の問題も解決していく。ユーザーは整備のために車をディーラーなどに持ち込まないといけないし、予約がなかなか取れない。(専門性が高く)相見積もりを取って整備料金の妥当性を確認するにもハードルが非常に高い。不満を感じながらもあきらめている人が多いと思う。私もそうした不満を感じて、サービスの立ち上げに繋がった。
Seibiiでは、ドライブレコーダーの取り付けや冬用タイヤへの履き替え、バッテリーといった消耗品の交換や修理といったことを、整備士がお客さんの自宅に行って行う。
――Uberなどに似た形ですね。人の命に関わる車の整備を扱ううえで気をつけていることはありますか。
単なるマッチングにはしたくない。あくまでもお客さんには僕たちのブランドでサービスを提供している。整備士の登録時には整備士資格、運転免許証(車で出張して整備する必要があるため)はもちろん、出張に使う車の車検証も提出してもらっている。登録前に面接も行っており、半分くらいの方はお断りをしている。お客さんと接する以上、技術はもちろん人柄も大切だ。面接では接客ができるかどうかについても見ている。
整備士1000人体制を目指す
何かあったときの責任もすべて当社が負っている。作業ミスがあった際の再整備費用はSeibiiで負担しているし、何かあったときのために損害賠償についての保険にも加入している。修理などに使用する部品も一括で仕入れて(整備士へ)提供している。全国の部品の卸売り会社と付き合いがあるので、ほとんどの場合即日対応が可能になっている。
――今後の展開は。
まずは、
自動車整備では相見積もりを取るなど、業者を比較するハードルが高く、
さらに、CASE(コネクティッド・自動運転・サービス・電動化)などで車が高度化する中、町の整備工場の中には最新技術にキャッチアップが難しいところも出てきている。そうした課題に対応するスキルセットもSeibiiで一括して整備工場に提供できればと考えている。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら