「夢を持とう」は子どもへの呪いの言葉でしかない 必要なのは、本人の価値観を知ることだ
将来の夢がないといけないのか
塾の面談や講演会でよく相談されることの1つに、「うちの子は将来の夢がなくて……」というものがあります。
親は子どもに「夢を持ってほしい!」と思うものですよね。それで「将来なりたいものはないの?」と詰め寄ってしまう。でもこれは僕に言わせるとNGです。
僕は「本当にやりたいことをやろう、ワクワクすることを選んでいこう」という話を、塾でもよくしています。それを受けてでしょうか、「私も子どもに同じことを言っているのに、うちの子はやりたいことがないと言うんです。夢がないんです。そういう場合はどうしたらいいんですか?」という相談をよくいただきます。
「将来なりたいものはないの?」という質問自体は、「将来これをやれ」と言っているわけではなく、「やりたいことをやったらいい」と伝えています。それはいいことです。
でも、少し考えてみればわかると思うのですが、「将来何になりたいのか」なんて、結構むずかしい質問なのです。
そもそも、「将来の夢」と言われても、自分の知識や経験の外にあるものを考えることはできません。たとえば、あなたは、スリランカに行ったことがなく知識もないのに「スリランカのどこに行きたいの?」と聞かれたとしたら、どう答えますか?
「名前はわかんないけどお寺かな?」
「お茶の美味しいところとか?」
そんな答えになってしまうのではないでしょうか。それと同じです。
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