「GU」が話題の赤ちゃん番組とコラボした深いワケ テレ東「シナぷしゅ」Tシャツが大人気で即完売
6月初旬、何気なくネット上でニュースを眺めていた私の目に「赤ちゃん番組シナぷしゅがGU babyとコラボ」の見出しが飛び込んできた。「これかあ!」と声に出すほど驚き納得した理由を知ってもらうには、まず「シナぷしゅ」について説明する必要があるだろう。
「ターゲットは視聴率対象外」と聞いて「シナぷしゅ」に興味を持ったのは3月のこと。同番組のコンテンツ統括プロデューサー、テレビ東京の飯田佳奈子氏に取材した。
テレビ番組の視聴率調査は4歳以上が対象
テレビ番組の視聴率調査は4歳以上を対象としている。「シナぷしゅ」のターゲットは赤ちゃんなのでその対象外というわけだ。そんな番組を月金ベルトで朝と夕方の2回、毎日放送するなんて民放ではありえない。内容は短いコーナーで構成され、かわいいタッチのアニメーションや子どもたちの歌などが次々に展開される。乳幼児が夢中になりそうだし、大人の目にも質の高い番組だ。
営業局にいた経験から飯田氏は、「アニメ番組にCMを流したい要望はたくさんありました」と言う。だがアニメは製作委員会方式でCM枠はその参加企業にすでに押さえられている。「狭いターゲットに訴求したい企業は確実にいるので広告収入は見えていました」。だから視聴率対象外の番組でも成立したのだ。
「シナぷしゅ」のユニークさはさらにその奥にある。自らも赤ちゃんを育てる楽しさと大変さを経験した飯田氏は「育児を支えるツール」として「シナぷしゅ」を捉えている。
YouTubeにチャンネルを作り、まるまる番組を配信。さらに「赤ちゃんが泣きやむ」「色や形の動きを楽しむ」など用途別の再生リストを用意し、見る側によって多様な見方ができるようにした。
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