雑談や「何もしない」休憩で生産性が向上する訳 精神科医が教える「幸せになるための時間術」
反対に、やってはいけないのが、スマホを見たり、インターネットを見たりすること。スマホは絶対にダメです。脳は情報処理をしていますが、その8割くらいが視覚情報の処理に費やされていると言われています。だから、目を使うと脳が疲れます。反対に、目をつぶると脳が休まります。
だから、みなさんが休憩時間のときにすべきことは「目を使わない」ことです。本来であれば、休憩すれば回復して、集中力が高い状態から仕事を再開できるはずです。しかし、スマホを見ていたら、むしろさらに疲れてしまいます。
この本では、インターネットやスマホは、本当は生産性の向上に役立つツールなのに、むしろ生産性を下げているという指摘がされています。
私の著書『精神科医が見つけた3つの幸福』の中で指摘していますが、「スマホは見るだけでドーパミンが出ます。1日100回見れば、100回ドーパミンを出すこともできますが、すぐ『慣れの効果』で最初ほどの『喜び』『楽しさ』は得られなくなる」ということも、併せて考えてください。
スマホを見ることで、休むこともできない、喜びも楽しさも大して得られない、要は、単に余計忙しくなっているだけで、タイム・プアになってしまう。この点は非常に重要ですね。
自己洞察をもとに時間の使い方を決める
もう1つ、『TIME SMART』の中で私が好きなところは、「自分の時間と向き合いなさい」と言っていることです。自分の時間と向き合うということは、自分の生き方と向き合うことです。自分が何をしたいか、自分は何者か、どういうビジョンや夢があるのかと向き合うことです。
ビジョンや夢がわかれば、時間を使う優先順位が見えてきます。何が優先で、何が優先じゃないか。たとえば、私は「情報発信によるメンタル疾患の予防」というビジョンを掲げています。だから、そこからあまりに外れるような仕事は受けません。最近も、お金に関する講演の依頼がありましたが、私のビジョンとは関係がなく、気が進まなかったので断りました。ビジョンがわかっていれば、そこに関わっているのかどうかがすぐ判断できるのです。
最近では、こうした「自己洞察」について書かれた本もたくさん出ていますが、『TIME SMART』のいいところは、自己洞察と時間の使い方を結びつけているところです。自分で手を動かして書き込むワークもたくさん載っていて、自分の考えや、自分の時間の使い方などを書き入れて、考えられるようになっています。こういうことを一度でも書いてみるのは、とてもよいことだと思います。
ただ、こうしたワークをやったことがない人、今まで時間の使い方に無関心だった人にとっては、この本のワークは少し難しいかもしれないですね。たとえば、タイム・プア診断シートや、タイム・トラップ(時間の浪費につながる罠のようなもの)自己診断シート。ふだん時間に意識が向いている人はさっと書けるかもしれないですが、そもそも時間やお金の使い方をそれほど真剣に考えたことがない人は、なかなか書けないかもしれない。いい意味で、レベルが高い人向けの本なのでしょうね。ですから、最初うまくいかなかったら、何回かやってみるといいかと思います。
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