瀬戸康史語る仕事「1人でやらない、嘘をつかない」 自己開示が苦手だった彼が心を開いたワケ

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瀬戸:だから、自分を褒められるより、作品を褒められる方がすっと入ってくるんです。まあ、あんまり自分に自信がないからというのもあるけど。あと、自分を褒められると照れ臭いというのもあります(笑)

そうやってちょっと謙遜したように照れ臭がるところにも、嘘をつかないことを大切にしている瀬戸さんの人柄が表れている。

比較をやめて見つけた“仕事とのいい関係”

(写真:Woman type編集部)

2005年に芸能界デビューを果たしてから、役者の道を極めてきた。「ここまで仕事を辞めずに続けてこられたのは、焦らなかったことが大きい」と瀬戸さんは言う。

瀬戸:昔は人と自分を比べていた時期もあったんです。でも、20代半ばでそういうのはやめようって切り替えて。人は人、自分は自分って考えられるようになったら、他人を見ても羨ましく思わなくなりました。

どんなことにもそれぞれのタイミングがあって、そこは運任せな部分もあるじゃないですか。自分でどうにもならないことを気にするのをやめようと決めたら、働くのも生きるのも、すごく楽になりました。

脳内を占めていた他人との比較。それを取り除いてみたら、より本質的なもので空いたスペースを埋められるようになった。

瀬戸:一つ一つの仕事に真摯に向き合えるようになりました。ちゃんとそこで人間関係をつくって、いいものをつくる。そこに集中できるようになってから、仕事がもっと楽しくなった。

今の仕事のペースは自分にとってすごく理想的なんですよね。いい作品が舞台であれば舞台を続けてやるのもいいし、それがドラマならドラマをやるのもいい。そうやって今の自分のままこれからもやっていけたらいいなと思っています。

そう微笑む瀬戸さんの姿から感じたのは、肩の力を抜くことの大切さだった。若いときほど周囲に壁をつくりがちだし、人と何かを比べがち。だけど、そんな警戒心や虚栄心を捨てたら、何より自分が生きやすくなる。

そうやって「今の自分がちょうどいい」と思える場所を見つけることが、長く健やかに仕事を楽しむ秘訣なのかもしれない。

取材・文/横川良明 撮影/洞澤 佐智子(CROSSOVER)
スタイリング/小林洋治郎 (Yolken) 衣装協力/VIKTOR&ROLF
ヘアメイク/須賀 元子 (星野事務所)

瀬戸康史(せと・こうじ)
1988年生まれ。福岡県出身。2005年デビュー。以来、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。近年の主な出演作に、ドラマでは『デジタル・タトゥー』、『ルパンの娘』シリーズ、『私の家政夫ナギサさん』、映画では『事故物件 恐い間取り』、舞台では『ドクター・ホフマンのサナトリウム〜カフカ第4の長編〜 (仮)』、『23階の笑い』がある。7月よりオリジナルミュージカル『日本の歴史』に出演、10月15日には劇場版『ルパンの娘』が公開、12月には主演舞台『彼女を笑う人がいても』(仮題)が控えている

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『Woman type』編集部

「Woman type」は、キャリアデザインセンターが運営する情報サイト。「キャリア」と「食」をテーマに、働く女性の“これから”をもっと楽しくするための毎日のちょっとしたチャレンジをプロデュースしている。

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