「ハイエース」のキャンピングカーが売れる理由 日産「キャラバン」との決定的な差はあるのか
一方、ワイドボディ・ミドルルーフ仕様のスーパーGL(1ナンバー車)をベースに、ゆったりと座れる前向き5人乗り仕様にしたのが「スマートキャンパー5G Comfort(ファイブジー コンフォート)」だ。こちらは2列シート仕様で、ベース車の荷室幅が標準ボディ車の1520mmと比べ、1705mmとなるワイドボディ車の広い車内を活かし、ゆったりと過ごせる快適性を重視しているのが特徴だ。
シートは、同じく対座ダイネットやベッドにもなり、室内後方には2段ベッドも装備。大人3名+子供1名の就寝人数も同様だ。セブンエス ロフトが、大人数を乗せたいファミリー向けなのに対し、ファイブジー コンフォートは、高齢者などが夫婦2名で旅をするなど、より車内に余裕が欲しい層に向けた仕様となる。
運転を考えて標準ボディを希望するユーザーが多い
フォーシーズの担当者によると、近年はセブンエス ロフトのようなハイエースの標準ボディをベースとしたキャンピングカーに人気が集まっているという。購入者には、キャンピングカーをはじめて購入する新規ユーザーが多く、ワイドボディやスーパーロングなど大きい車体では「取り回しや運転がやりにくく、ハードルが高い」と感じることで、標準ボディ仕様を選ぶそうだ。
ハイエースの純正ボディサイズは、例えば、4ナンバーの標準ボディ・ロールーフ仕様で全長4695mm×全幅1695mm×全高1980mm。一方、ワイドボディのミドルルーフ仕様は全長4840mm×全幅1880mm×全高2105mmだ。当然、ワイドボディのほうが若干大きいが、「運転に慣れてしまえば、さほど差は感じない」(フォーシーズ担当者談)という。それでも、より小回りが利く3ナンバーや5ナンバーのミニバンなどから乗り換えるユーザーにとっては、乗り慣れないワンボックス車なら標準ボディ仕様のほうが、細い路地や狭い駐車場などでも運転しやすいと感じるようだ。
さらに、これら2台のように外装をほぼ変えない「見た目が普通」のキャンピングカーは、買い物や仕事の通勤など普段使いもできることで、最近は初心者などから大きな支持を得ている。
なお、価格(税込)は、展示車の仕様でセブンエス ロフトが482万4800円、ファイブジー コンフォートが597万4000円だ。
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