1枚15万円、あまりに美しい「葉っぱアート」の世界 コンプレックスを「得意」に変えた作者の人生
怒られっぱなしの会社員だった
今は「葉っぱ切り絵アーティスト」を名乗っている僕ですが、もともと美術の勉強をしたり、絵を描くのが得意だったりしたわけではありません。ここにたどり着くまでには、さまざまな模索がありました。
大学を出て就職したフードサービス関連の会社には7年間勤め、その後2回転職。けれどその間、上司にはずっと怒られっぱなしでした。自分では真面目に仕事をしているつもりでも、他の人とリズムが噛み合わないのです。
例えば、「マグロを切って」と言われて切っていると「いつまで切っているんだ」と怒られる。「もっと適当でいいんだよ」と言われて適当にしていると「もっとちゃんとやって」と怒られる。
たしかに子どもの頃に母に「要領が悪いんだから」と言われたことはありましたが、学生の頃まではとくに目立った問題がなかったので、いったい自分に何が起きているんだろう、と途方に暮れるばかりでした。


















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