「頑張ることをモットーにする人」が陥る3つの罠 89歳のシスターが伝える「不安を消すヒント」

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他人の評価が幸せの基準になっていませんか?(写真:metamorworks/PIXTA)
「私たちは『苦難の時代』の真っただ中にいる」と語るのは、 1800年にフランスで創立されたカトリックの女子修道会「聖心会」のシスター、鈴木秀子氏。生活が激変し、将来の見通しが立たない今、まじめな頑張り屋さんほど出口のない罠に陥りやすい。そんなピンチに効く処方箋を、シスター鈴木の著書『あきらめよう、あきらめよう 不安、イライラ、怒り、執着を消すヒント』から紹介する。

他人の評価が幸せの基準になっていませんか

新型コロナウイルスの感染拡大以降、先行きがまったく見えない中、誰もが大きな不安と戦っています。「こんなときこそ頑張らなくては」と気を張っている人もたくさんいるでしょう。でも、頑張り続けた結果、心を擦り減らしてしまっていませんか?

これは40代女性のSさんから伺ったお話です。

「私たち夫婦には小さな子どもが2人いまして、すぐに家中が散らかります。毎日、掃除をしてばかりです。夫は『散らかったままでいいよ』と気にもしません。でも、近所に住んでいる姑が時々遊びにくるので、片付けないといけないのです。『子どもの面倒を見て、家事もしっかりできるいいお嫁さん』だと、お義母さんに思われたいのです」

Sさんの「『いい嫁』と人に思われたい」気持ちはよくわかります。そのおかげで家中がきれいなのもいいことです。

でも、Sさんは、お姑さんの評価がなければ「私は幸せだ」と感じられなくなってしまっています。このままでは、お姑さんの目をずっと気にして頑張り続けなければいけません。

Sさん自身が幸せだと思えるようになるためには、考え方を変えるだけでいいのです。「家はスッキリきれいにしておいたほうが家族も、お義母さんも、そして私自身も気持ちのいい時間を過ごせる。だから、きれいにしておこう」と。お姑さんからの評価に向いていた目を、自分や家族の幸せのほうへ向けるのです。

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