アウトドア「キャプテンスタッグ」の意外な来歴 新潟の調理器具メーカーから45年前に誕生
現代社会において、買い物の選択肢が多いことは喜ばしいことではある。が、これだけ多いと逆に何を選べば良いのか悩んでしまうことも事実。
そんなときのために、「これなら間違いない」という定番の選択肢を誰しもが持っているはずだ。
インスタントラーメンでいえばカップヌードル。スニーカーだったらコンバース。サーフボードはドナルド・タカヤマ。ロイホで迷ったらコスモドリアが鉄板……etc.。
キャンプ用品にも、「外さない鉄板ブランド」がいくつか存在する。なかでも、高い品質と手頃な価格を両立させた抜群のコスパを誇る選択肢が「キャプテンスタッグ」だ。
「アメリカで見たBBQを日本でも再現したい」
キャプテンスタッグは、金物の町・新潟県三条市を拠点とする家庭用品メーカー、パール金属株式会社のアウトドア部門として1976年に誕生した。
現在は調理器具から収納用品にいたるまで、家の中にあるものは何でも揃うほど、幅広い製品を手掛けている。
キャプテンスタッグ設立のきっかけは、社長の高波文雄氏がアメリカの市場調査に赴いた1975年のこと。大型グリルを使って、公園でBBQを楽しむ家族を見て衝撃を受けたことに端を発する。
「日本でも、このBBQを再現したい」。
当時の日本にBBQ文化はまだなく、アウトドアで食事をするのは花見くらいだった時代。
もちろん、BBQ用の網など存在しない。最初は玄関用の金属マットを網代わりにして、河川敷でレンガを囲炉裏型に組んで肉を焼いていたらしい。